鉄道模型の総合サイト etrain.jp めるとれBN Vol.1-10

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              めるとれ Vol.1
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おまたせいたしました.今月からいよいよメールマガジン“めるとれ”がス
タートいたします.これを期に「とれいん」がみなさまにとってより身近に感
じてていただけたらと思います.
 わたしは今年の4月にDTP採用で入社いたしました脇と申します.今回めると
れ編集長に任命されました.鉄道は昔から興味があり,最近はよく写真を撮り
に出かけています.先日も只見線のC11の復活運転を撮影してきました.模型は
今まで手がけたことはなかったのですが,この会社に入社してから,はじめて
ホビーモデルのワキ5000のプラキットに挑戦しました.読者の方からも反響が
あり,模型についても少しづつ勉強していきたいと思っています.(このワキ
5000の製作記は「とれいん」8,9月号に掲載されています)
 まだまだ未熟者ではありますが,これから読者の皆様と共に楽しんでいきた
いと思っています.(めるとれ編集長:脇 雅恵)

☆━━━━━━━━━━━━━━━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━
 紅葉の思い出−会津線   松本謙一
 ボロ電車が好き      平野 聡
 とれいんニュース
 とれいんギャラリーニュース
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紅葉の思い出−会津線  松本謙一
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私が学生期であった昭和40年代前半には,まだリバーサルのカラーフィルム,
それも色彩バランスの唯一優れているコダック社製は大変高価であった.一番
優れていたコダクロームは日本国内でまだ現像ができず,ハワイの現像所へ送
られる郵送料が込みで35ミリ判36枚撮りが1本確か2400円,何とか手が出るエ
クタクロームでも現像料を入れれば2000円ちかくとなった.500円あれば関東平
野内の日帰り撮影行が可能であり,5000数百円あれば片道寝台の急行で東北線
を奥中山まで行き,帰りは花輪線から奥羽線,羽越線,上越線経由で戻ってく
る学割周遊券が買えた時代に,である.
 また感度もコダクロームがASA25,エクタはハイスピードの出てはいたが,色
彩的に使い物になるのはASA64がせいぜいであった.今日標準の100と64では大
して違わないように思われるかも知れないが,走行中の列車を撮ろうとなれば,
ちょっと曇っても,当時の国産レンズではかなり高級なものでもf4は割りたく
なく,早朝や夕方,雨天ということになればf2.8が出るか,出ないか,という
のも致命的であった.のちにASA100のカラーフィルムの色彩が安定した,とい
うのはこの点で鉄道写真へのカラー一般化に革命的な影響を与えたのである.
 だから昭和40年代前半といえばまだまだ「鉄道写真はモノクロで撮るのが当
たり前」であった.事実,アマチュアでも現像や引き延ばしができる,という
点からしても,当今のラボ任せよりも撮影から帰ってのちの,もう一楽しみが
あったから,実車の撮影となれば,学生層にはどうしてもモノクロが主体となっ
た.
 そんなわけで,蒸気機関車を盛んに写した学生時代には見事な紅葉を写した
思い出は余りない.紅葉の盛りは同じ場所でさえ桜と違って年によって一定せ
ず,さらに,その時期はほとんど学業が押さえているからである.
 ただ,私の高校では毎年11月第1週に文化の日を入れて文化祭があり,その
のちに代休(多分は先生のための)として3日間の「秋休み」があった.これ
が私にとっては花輪線など東北諸線の秋景色を撮影できる貴重なチャンスであっ
た.毎年文化祭の後かたづけを終わると家へ飛んで帰り,すでに用意してある
撮影機材を抱えては上野駅へダッシュ,東北夜行に飛び乗る,というのが3年
間続いた.
 1年生の秋には会津線のC11,磐越西線のD50,そして突如その秋,常磐線に
復活した蒸機牽引のブルートレイン特急「ゆうづる」に1日ずつ,というスケ
デュールを組んだ.
 当時,磐越西線東部はまだ未電化で,急行といえば客車列車はDF50,臨時で
は郡山区のD60が牽引しており,気動車はキハ28,58系が全盛であった.このと
きは確か夜行の気動車急行で夜明け前の会津若松駅に降り立ったと記憶してい
る.
 会津線はまだ2つの盲腸線状態で,非公式ながら「会津滝ノ原線」と「会津
只見線」と呼び分けられていた.いずれの線も当時は既に珍しくなっていたが
1往復の気動車急行以外は100%蒸機牽引で運行されていた.どこが撮影の適地,
という情報も無かったが,5万分の一の地図から大鉄橋が期待できそうな湯野
上付近が良さそうだと一番列車に乗り込んだ.C11が正方向で牽引するオハ
60,61系混成の3輌編成であった.出発のときはまだ真っ暗,進むうちに深い
水底にいるような藍濃淡の山村風景が浮かび上がってきた.湯野上のホームに
降り立った時でさえ,切り立った谷底深くにあるこの駅は暗い翳りのなかに没
していたが,周囲に聳え立つ山々の半ばまではちょうど朝日が当たり始め,全
山の紅葉がすでに見事であった.
 私の鉄道写真は感材の遍歴という点ではちょっと変わっていて,蒸機の最初
の写し初めはサクラのリヴァーサルであった.それからフジのリヴァーサルに
移り,続いて,あるデパートの写真器材売場で売っていたアグファのリヴァー
サルの期限切れ,というのを経て,少々高かったがエクタクロームに辿り着い
た.これはそのころはまだ自分でフィルム現像や引き延ばしを行う技術を持っ
ておらず,しかし家には父が買っていたスライド・プロジェクター,当時でい
う「幻燈機」があったので,なまじモノクロをプリントに出すより低コストで
大画面を楽しめる,という利点があったからで,なんとか一旅行に1,2本は
携行していった.(今日たまに誌面で,カラーがほとんど残っていない時代の,
ちょっと珍しい色つき写真をご覧に入れられるのは実はこの故なのである)
 ちょうどこの旅は私にとってはエクタクロームの使い初めであったが,早速
それをペンタックスkに装填した.結局一日をこの谷沿いで過ごしたが,紅葉の
美しさは35年経った今もいまも心に残っている.思い返してみるといままでに
一番印象深い紅葉はこの日の会津線であったのではあるまいか?近年,車窓か
ら見る山々の紅葉が心なしか冴えを失ったように思えて仕方がない.この列島
がぬるくなって,色揚げに決定的な役割を果たす,ピリッとした冷え込みが無
くなってきたからではないのか?当時のフィルムを取りだしてみると,空気の
透明度もいまより大分に高かったようだ.「蒸機時代」という言葉は私にとっ
て,単にそこの蒸機がいた時代,というのに留まらない追憶を呼び覚ます.

※只今発売中の別冊「蒸機の時代」No5 Autumn 2001には巻頭カラーグラフとし
て林嶢氏撮影の,当時の会津線紅葉風景を紹介しています.

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ボロ電車が好き  平野 聡
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8月のJAMコンベンションは入場者数も3万人を超える大盛況だったとのことで,
参加者ならびに出展者,ボランティアの方々とも大変お疲れさまでした.鉄道
模型をテーマとして,アマチュアの方々が中心となってあれだけ大規模なイベ
ントを見事に成し遂げた,ということに敬意を表するとともに,一業界人とし
てとても誇りに思っております.
 さて私は生まれも育ちも千葉なもので,生粋の「チバもん」を自認しており
ます.さらに悪いことに(!?)両親ともに千葉出身なので,田舎はどちらも
千葉県内にあります.ですから帰省にはるばる新幹線や夜行列車を使った,と
いう経験が皆無なのです.母方の田舎が九十九里なので,幼い頃千葉から
ディーゼルカーに乗って行った記憶がおぼろにあるぐらいです.小学生の頃は,
総武線は101系の天下でしたし…….
 また,それ以前に一時住んでいた昭島では,青梅線の電車はみんな茶色の
旧国だったものですから,いまだに茶色い車輛を見ると「カッコイイ!」と思っ
てしまうのです.子供の頃の印象は恐ろしい….(それが蒿じてアメリカ形ファ
ンとなった今でも茶色の客車ばかり集めてます)そういう環境で育ったせいか,
異常にボロ電車が好きなのです.
 私の住む津田沼は,総武線の車庫があるばかりでなく,京成と新京成の合流
点でもあり(以前は京成の車庫も津田沼にありました),とても交通便利な場
所にあります.極端な話,町中たいていの場所で,居ながらに電車の音が聞こ
えるという状態です.小学校では校舎の窓から京成電車が,中学は新京成が間
近に見えるという場所にありました.そんな中で私の興味はやはり一番ボロな
電車に向かって行ったのです.
 当時の京成にはまだ「青電」の4連が健在でしたし,何たってボロ電のトップ
スターといえば,行商用に走っていた青電+アルミ車の3輛編成でした.この銀
色のさえない電車が往年の「開運号」のなれの果てとは,当時知る由もありま
せん.「ボロ電3連」は地元のガキ達にとっては「スカイライナー」に負けず劣
らず人気の車輛で,誰かがいたずらして駅に停車中,ドアの手掛けを引っ張っ
たらサビててボロッと崩れてしまった,という伝説まであります.
 一方新京成は吊り掛け車の大天下.前パンタを振りかざして築堤の上を唸っ
て行く旧形車の8連に痺れたものです.
 千葉から先は今も昔もスカ色113系の天下ですが,総武本線の沿線は今も昔も
あまり変わりませんね.鈍行に乗ろうものなら単線区間では交換に次ぐ交換で,
いつ着くとも知れない悠久の時を味わえます.また先日ふと思い立って特急
「しおさい」に乗ったのですが,これまた昔と変わらない183系電車で,客席は
綺麗でしたが,デッキやトイレは年季の入った,何とも素敵な「ボロ電」ぶり
を発揮してました.そして終点の銚子では,私の大好きな銚子電鉄のボロ電達
に逢うことができます.
 また渋いところでは東武野田線に今も残る吊掛け車,5050形があります.昼
下がりの総武線に乗って船橋駅に停車中,さりげなく唸り声を響かせて隣の高
架ホームを出ていく東武電車に遭遇することもしばしばです.
 最近あちこちの小私鉄での近代化や,名鉄谷汲線の廃止など,急速に昔なが
らの素朴な電車が姿を消しつつありますが,以外と身近にボロ電が残っている
ことは「チバもん」としては望外の幸せであります.こうした身近な車輛達へ
の愛着を込めた模型を作って行けたら,というのが私の望みです.

―――――――――――――とれいんニュース――――――――――――――

■とれいん11月号■
 メインコンテンツ

湘南鉄道模型クラブ25周年
 湘南鉄道模型クラブはとても若々しいイメージがあるが,すでに設立25周年
 になる.今回,25にまつわる模型をみなで持ち寄ったが……

N全自作 ペンシー超大型蒸機S-1 高橋光男
 ニューヨーク−クレストラインを結んだペンシルヴァニア鉄道のマンモス蒸
 機をNで再現.驚異の真鍮フルスクラッチ,工程を展開図と文章により詳し
 く説明している.

MODELERS FILE 小田急3000形
 小田急電鉄に今までのイメージを一新する通勤車が登場した.
 その名は3000形.小田急としては革新的な構造や技術が盛り込まれている.
 21世紀前半を担う新形式の実態を詳細記事,写真と図面で紹介します.
 
杉山模型ガイド
 小さくてかわいい模型を作ることで定評のある杉山模型の魅力をカラー6ペー
 ジにわたって大公開.豊富な写真&解説はあなたを杉山ワールドに引き込むこ
 と間違いなし!

10月20日発売  本体価格1400円(税込)

■とれいん11月増刊「蒸機の時代」No.5■
1〜4号に寄せられたご感想の中には“あの頃”の熱き思いが蘇ってくるという
ものも ありました.皆様のご期待に沿うべく,第5号は只見線のC11をカラー
でお目にかけます.他にも弊社ならではの強力ラインナップを満載し,好評発
売中です.
 第5号の主な内容
只見川橋梁を渡るC11/黒岩アルバム5/1950年の梅小路・吹田機関区/浅間山麓を
行くD50・D51/電化目前・岡山近郊の大型蒸機/保津峡で活躍した最後のD51/根
釧原野を行くC58/参宮線のC51・C57/埠頭の老雄達/阿里山のシェイと基隆炭鉱

好評発売中  本体価格 3670円(税込)

―――――――――――とれいんギャラリーニュース―――――――――――

鉄道模型ショウ2001年に出展!
昨年に続いて10月27日(土)・28日(日)に蒲田の大田区産業プラザで開かれ
る鉄模連ショウに出展します.プレス・アイゼンバーン発行の書籍・雑誌はも
ちろん,ギャラリーならではの輸入模型,模型関連製品も各種ご用意いたしま
す.また会場限定の掘り出し物も! どうぞお誘い合わせの上ご来場下さい.

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「めるとれ」 発行:月刊「とれいん」めるとれ編集部

ご購読ありがとうございました.ご意見・ご感想は
goiken@eriei.co.jp
までお願いいたします.
なお,全てのご質問にはお返事出来ないこともございますので,
予めご了承下さいませ.
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              めるとれ Vol.2
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みなさまこんにちは.「とれいん」編集部のある江古田にも日に日に冬の景色
が色濃くなってまいりました.12月特大号の締切も終わり,只今ほっと一息つ
いている所です.
 今回平井編集長のフルスクラッチ「守車」が完成しました.完成した車体に
デカールを貼る平井はとても生き生きしており,こちらまでパワーがみなぎっ
てくるようでした.完成品を見たのですが,何か真の手作りの重みをひしひし
と感じます.実車の写真から寸法を割り出して,一枚の真鍮板から作り上げて
しまうとはとても驚きです.わたしなどは,真鍮キットの箱を開けただけで,
部品の多さにクラクラめまいがしてしまうので,スクラッチビルドには到底お
よびませんが,平井の守車を見て,いつかは自分も“かっこいい”模型を手作
りしてみたいと感じている今日このごろです.
 みなさまも一つ秋の夜長に心ゆくまで模型製作をしてみてはいかがでしょう
か.そしてご自慢の作品が出来上がったら,是非「とれいん」に応募してくだ
さい.                 (めるとれ編集長:脇 雅恵)

☆━━━━━━━━━━━━━━━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━
 ライブスチーム 最近   前里 孝
 コレクターの収納哲学   南口康弘
 とれいんニュース
 とれいんギャラリーニュース         
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ライブスチーム 最近   前里 孝
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30年ぶりに訪問する福知山への列車の中でこれを書いています.ノートパソコ
ンを持参しているからできることなんですが,パソコンを一緒に持って回るよ
うになって,もう何年ぐらい経つでしょうか…….
 最初は借り物を持ち歩いていたのですが,その大きさと重さに耐えられなく
なって半ば衝動買いしたのは,確か,6年ほど前のことだったと思います.
 当時は日本国内の宿でも,電話線とパソコンを接続できるところは多くなく,
音響カプラーという“武器”を使ってメールやら情報のやりとりをしていたも
のです.その頃の出先での通信に関しては,いろいろ武勇伝のようなことが少
なからずありました.読者の中にも,実際に体験された方,おられるでしょう
ね.
 いや,なんでこんな話しをしたかといえば,うちの会社でもいよいよ“メー
ル・ニュース”を発行するようになったということからの回想なんですがね.

それはさておき.

福知山行きの目的は,昨年から始まった,ライブスチーム・フェスティバルの
取材です.ライブスチーム関連の仕事を受け持ってから,3年ほどになりますけ
れど,当初はなかなか記事が集まらず,毎月“どうしよう”の連続でした.そ
れが,この1年ほどでしょうか,状況は正反対.
 おかげさまで,ライブスチーマーからの投稿や取材のお誘いが,飛躍的に増
えているのです.これは,ライブスチームをたのしむ人の数が増えている結果
に他ならないと思います.担当者としてはとっても嬉しい限り.
 つい先日は,なんと,鉄道会社直営ともいうべき常設線路までオープンしま
した.それが,12月号に掲載している,ウィステリア鉄道です.所在地は三重
県の藤原町.最寄り駅は三岐鉄道西藤原駅です.といえば,勘のいい方はおわ
かりでしょう.三岐鉄道が,開業70周年を記念して,開通当時の蒸気機関車を
保存し,でも,それだけではつまらないというわけで,5インチゲージ,1/8.4
で102号機と,僚機である101号機を蘇らせたのです.
 公式的には,三岐鉄道直営ということではなく,一般公募した(現在も募集継
続中)ボランティアスタッフによる運営ということになっていますが,その場所
を提供しているのが三岐鉄道であることに違いはなく,また,多くの社員もボ
ランティアで参加しておられるわけで,現実には“三岐鉄道直営”といってい
いと思います.

このような動きが定着し,また,各地で出てくれば,日本でのライブスチーム
人口を,さらに増やすことが可能になると思います.
 担当者としても,“ライブスチーマーならとれいんを毎月読まなくては”と
思っていただけるように,これからも頑張っていきたいと思っておりますので,
よろしくお願いします.
 なにしろ,体はひとつですから,なかなか伺うことのできる場所も限られま
すが,どうぞ,運転会や作品撮影のお誘いを,これからもたくさんいただけま
すよう.それから,運転会については,結果レポートとともに,“予報”もい
ただけましたなら,なお嬉しく思います.

さあて,福知山ではどんな人や車輛との出逢いがあるかな.
結果は12月発売の新年号をお楽しみに!


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コレクターの収納哲学  南口康弘
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鉄道模型はレイアウトであれ,工作であれ,コレクションであれ,収納に苦労
するものです.今のところホームレイアウトは持ち合わせていないので,そち
らの苦労はありませんが,工作とコレクションをとってもウサギ小屋といわれ
て久しい我々日本人の住宅にはきびしいものがあります.特にコレクターは金
銭面よりも収納場所で悩むことのほうが多いのではないでしょうか?鉄道模型
は高価といわれておりますが,借金をしない限りは買えるものは買えるし,買
えなければ絶対買えないので,諦めればいいだけです.どうしても欲しいのに
金がなければ古い模型を処分するなり,アルバイトをするなり,家族サービス
をするなり,実家に頼み込むなり,覆面で銀行に押し…………等,方法はいく
らでもあります.それよりも困るのはしつこいようですが,やっぱり収納場所
です.
 私も色々な趣味を経験してきたし,今も複数続けておりますが,鉄道模型は
かなり収納に困る部類に入ります.普通,収納する場所は押入なのですが,そ
こから溢れるとタンスの上,ベッドの下辺りに移ります.ここで生活空間を侵
さない収納はおしまいです.これから先は本を捨て本棚に押し込む,元箱を捨
てて菓子箱にすし詰めにする,衣類収納ケースに紛れさせて嫁の目をごまかす
等の段階に移ります.それでも収納できない時も方法はなくはありません.そ
れにはまず模型を段ボールに押し込めます.次に段ボールを床に均等に配置し
ます.その上に合板を敷き詰めます.そして上に畳を敷けば,あら不思議!あ
んなにウザかった模型がきれいサッパリ目の前から消え失せます.さすがの渡
辺篤史もこれにはびっくりでしょう.ただこれを続けると日に日に天井が迫っ
てくるのが難点ですが……

結局,永久にコレクションを増やし続けることは無理なので,いつか持ちきれ
ない時がきます.その時,コレクターは以下の選択を迫られます.
1.もう買うのをやめて,違う楽しみを見つける
2.いらないものを処分して空きスペースを作る
3.それでも買い続けて,立って寝るようになる

1の選択をする人は希でしょう.買うのが止められるならコレクターではあり
ません.真のコレクターなら3を選ぶでしょう.立って寝るぐらいですから,
好きな時に模型を出し入れすることはできませんが,自分が所有しているとい
う満足感があればそれでいいのです.私を含めて中途半端なコレクターに一番
多いのはやはり2でしょう.本当に欲しくて欲しくて買ったもの,衝動買いし
たもの,種種雑多なものがある程度集まると選別する意味も含めて興味の薄れ
た模型は処分いたします.ただその時の基準というのが,その都度バラバラだ
と,一度手放してから「やってもうた」状態になり,高値で買い戻すハメに
なったりします.笑えん話や……
 以前,『「捨てる!」技術』(辰巳渚著・宝島社)という本がベストセラー
になったことがあります.つまり整理の基本は捨てることだそうです.以前読
んだ『「超」整理法』(野口悠紀著・中公新書)も書類は整理する前に捨てる
ことだと書いてあります.まさか模型を捨てることはないと思いますが,持ち
きれなくなったら,売り払うのは仕方ないことでしょう.あまり模型を持ちす
ぎると,そのうち集めることが目的になったり,工具やパーツを買うお金が惜
しくなったり,とにかく何もする気がなくなってしまいます.手に入れたら最
後,絶対に手放さない人もいますが,そういう人は修羅道を歩んでいるので,
外野がとやかく言う問題ではありません.しかし,普通の神経の持ち主なら,
やはり押入に収まる程度が,収納の限界を知る上で一つの基準になるのではな
いでしょうか?

それが嫌なら……あとは床に敷き詰める…………?

―――――――――――――とれいんニュース――――――――――――――
■とれいん12月号■
 メインコンテンツ

米国ワシントン州の鉄道
 2大特集として,今年4月のSP&S No.700,45年ぶりの里帰り運転のルポと模
 型を通して4-8-4の本家NORTHERN PACIFIC鉄道“Northern”の系譜を,また,
 98年12月に50州の連載48,ワシントン-2を掲載して以来ひさびさの50州をお送
 りします.また,佐々木也寸志氏の連載も今月はワシントンです.御期待下さ
 い.

ペーパー自作の名鉄パノラマカー  鬼頭哲哉
 卓越したペーパー車体技法で名鉄を作り続ける鬼頭哲哉さんによる製作記を
 多くの写真と解説文で紹介.2001年は,7000系がこの世に姿を現してからちょう
 ど40年目にあたります.それを記念し,21世紀の第1作として,この時まで温存
 していたトップナンバー編成を新たに製作しました.

荷物電車10題  玉井東造
 凸電,ED電機など,目標を定めて真鍮スクラッチ・ビルドの連作を続ける玉
 井東造さん,現在のテーマは「荷物電車20輛」です.今回ご紹介するのは,去
 る10月初旬に行われた「鉄道模型大集合 in Osaka」に持参した今年の新作10
 輛.工作を心から楽しんでいる様子がうかがえる「ニモ電」10輛を一緒にご覧
 下さい.

スクラッチ守車完成  平井憲太郎
 3月号から製作記事を連載してきたフル・スクラッチ・ビルドの集通鉄路の守
 車(カブース)がついに完成!今年の1月に撮影してきた集通鉄路の写真と一緒
 に,完成した姿を製作記とともにご覧いただきます.

ライブスチームニュース
 小川精機の5インチゲージ新製品C21の紹介と,三岐鉄道西藤原駅構内に鉄道
 会社直営による常設の5インチライブスチームが開業しましたので,そのレポー
 トをお届けします.三岐鉄道開業時の蒸機機関車を保存し,さらにその蒸機の
 走る姿を再現したい,というのがことの起こりですが.保存された実物車の前
 を忠実に再現された101,102号機が快走する姿は圧巻です.

そのほか様々な記事が盛りだくさん!!

11月21日発売  特大号特別定価 1,890円(税込)


■とれいん11月増刊「蒸機の時代」No.5■
1〜4号に寄せられたご感想の中には“あの頃”の熱き思いが蘇ってくるという
ものもありました.皆様のご期待に沿うべく,第5号は只見線のC11をカラーで
お目にかけます.他にも弊社ならではの強力ラインナップを満載し,好評発売
中です.
 第5号の主な内容
只見川橋梁を渡るC11/黒岩アルバム5/1950年の梅小路・吹田機関区/浅間山麓を
行くD50・D51/電化目前・岡山近郊の大型蒸機/保津峡で活躍した最後のD51/根
釧原野を行くC58/参宮線のC51・C57/埠頭の老雄達/阿里山のシェイと基隆炭鉱

好評発売中  本体価格 3,670円(税込)

―――――――――――とれいんギャラリーニュース―――――――――――
●ギャラリー 年末謝恩セール!
11月29日(木)〜12月1日(土)の3日間,年末恒例の謝恩セールをいたしま
す.通常製品割引のほか,特価品・掘り出し物も多数用意いたします.またコ
レクション蔵出しセールも予定.どうぞ御期待下さい.(セール出品内容につ
いて,事前のお電話でのお問い合わせはご遠慮願います)

○オーヴァーランド・モデルズ 冬仕様ディーゼル&雪掻き車入荷
寒い冬にぴったりな冬装備の車輛はいかがですか? UPやSPの厳寒装備SD7
ディーゼル(SPの方はツララ破砕仕様・番号2種ございます),GNの雪かき車な
ど入荷しております.とれいん12月号のギャラリー広告ページも合わせてご覧
下さい.

※ギャラリー営業時間変更のお知らせ
12月からとれいんギャラリーの営業時間を以下の通り変更させて頂きます.
月・火・土 13:00〜19:00
金 13:00〜21:00
水・木曜は休館(電話のお問い合わせのみ受付けます)
日・祝日 今まで通り休館
遠方からのお越しなどで,営業時間との都合が付きにくい場合は,事前に御連
絡下されば出来る限り対応いたします.どうぞご了承ください.


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「めるとれ」 発行:月刊「とれいん」めるとれ編集部

ご購読ありがとうございました.このメールマガジンに関するご意見・ご感想
は goiken@eriei.co.jp までお願いいたします.なお,全てのご質問にはお
返事出来ないこともございますので,予めご了承下さいませ.
 また,バックナンバーを購読ご希望の方はタイトルに「バックナンバー希
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希望のVol.をお書きください.こちらからテキストファイルを添付ファイルと
して送信いたします.
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              めるとれ Vol.3
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2001年も残すところあと10日余り….21世紀最初の年,みなさまはどんな一年
でしたでしょうか?私は4月に入社して以来,模型のことや雑誌製作に関わるこ
となど,とにかく新しいことをたくさん吸収した一年でした.来年はさらにス
テップアップを目指したいです! 来年こそは真鍮キットに挑戦できるカナ?
 さて,めるとれご登録の際にみなさまに御協力いただいたアンケートも集計
し,とれいんの誌面づくりに大いに役立っております.新年号からはご要望の
多かったレイアウトの記事に力を注いで参ります.
 それでは来年も「とれいん」をどうぞよろしくお願いいたします.良いお年
をお迎えください!           (めるとれ編集長:脇 雅恵)

☆━━━━━━━━━━━━━━━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━
 私のスクラッチビルド遍歴           平井憲太郎
 今年はずいぶんたくさんの運転会に行ったナー  西原 功
 とれいんニュース
 とれいんギャラリーニュース         
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私のスクラッチビルド遍歴  平井憲太郎
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「とれいん」に延々と連載させてもらった「守車」のスクラッチビルド,ご覧
いただきましたでしょうか? 真鍮工作というといつも私にお鉢が回っていた
のが当編集部だったのですが(最近は南口君の参加で大分減っていますが
…),記事でも触れたとおり,純粋なスクラッチビルドというのは高校生時代
に作った8900形以来だったのです.
 この模型は現在からみるととてつもない代物でした.まだまだ日本の模型
メーカーの輸出が盛んだったころで,中野のブロードウェイというショッピン
グセンターに店があったマイクロキャスト水野でアメリカタイプの20mm動輪
と,横浜のトビー模型店で探し当てたアメリカタイプのシリンダーブロックを
ベースに,近所の伸銅品店でもらった適当な真鍮パイプをボイラーとしてでっ
ち上げて,学校の文化祭で走らせたものです.しかしモーターをうまく固定で
きずにビニールテープで止めただけとか,およそ完成という言葉には程遠い状
態のまま,現在も私のジャンク箱の中に転がっています.
 その後,私が大学生のころに鉄道模型社が「明治の機関車シリーズ」という
エッチング板に挽物パーツを組み合わせたキット(というよりは素材セット)
を予約制で販売していました.まだ機関車に関しては「バラキット」というも
のが存在しない時代でしたので,当時から工作が好きだった私は,これに大喜
びしたものです.
 ところが,これが大変な代物でした.エッチング抜きはまったく行われてお
らず,上回りは0.4mm程度,ロッドからフレームまで0.8mm程度の板にエッチン
グで簡単なディテールとケガキ線代りのパターンが浮き出ているだけのもので
したから,そのままではとても走りません.フレームの補強,ロッドの新製な
ど,スクラッチビルドよりも大変な工作を必要としました.結局私が完成させ
られたのは1040形と4050形(このマレーも一応走ったのです!),900形の3形
式だけ,それに引き続いて発売された「大正の機関車シリーズ」は購入はした
ものの,1台も完成しませんでした.
 それでも,模型を作るためには構造を検討して,図面を描き,全体の収まり
具合をよく検討してからスタートすることの大切さを教えてくれる製品で,こ
の経験がその後の真鍮工作に大きく影響したのではないかと考えています.
 私の場合,スクラッチビルドでは,図面の作成(製品を作るわけではないの
で,本当にスケッチ程度のことなのです)と,作業工程の工夫にもっとも時間
をとられ,実際に糸鋸やヤスリを握ったり,半田ごてを振り回している時間は
その半分にも満たないのです.しかし,それだからこそ,自分の考えたとおり
に仕事が進み,完成した姿が見えてくるのは,完成した姿が予想されるキット
にはないうれしさといえます.
 今回の「守車」は自分の考えた以上にうまくいったので,スクラッチビルド
にはまってしまいそうです.次は動力車ということになるのでしょうが,メー
カーが製品化しそうにないプロトタイプとなると,昨今はなかなか見つかりま
せん.弊社資料室のすす払いをかねて,棚の奥深くに潜んでいるかもしれない
図面や写真を探してみようか,と考えています.

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今年はずいぶんたくさんの運転会に行ったナー  西原 功
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前座の皆さんご苦労さんでした.読者の皆さんお待たせしました.私が真打ち
の西原です.……と,のっけからビッグマウスをかましてみたものの,イマイ
チしっくりこないナー.少し調子変えてみよ.俺は(っていきなり俺かよ)正
直いってかなりヘヴィーなWEBユーザーです.インターネットを見ない日はない
し,メールも公私にわたってバンバン使ってます.でもね,WEBはあくまで見る
ものであって,メールにしたって特定の個人に向けられたものであって,自分
が参加したり発信したりする気はなかったわけですよ.だからPC歴6年になるけ
れども,いまだにチャットとかやったことはないし,掲示板にカキコしたこと
もない.ましてやホームページを持つなんて別世界.本当にROM専門なんです
よ.ワープロでさえよう打たんのに,メルマガなんておこがましいじゃありま
せんか.だいたい組み合わせが悪いよ.何でもソツなくこなしちゃう平井さん
が相手でしょ.だったら必然俺がボケ役じゃん.笑かさなきゃいけないんで
しょ(←勝手に思いこんでいる).
 以上,初登場のご挨拶代わりに,めるとれを始めるにあたっての私のグチを
聞いていただきました.脇編集長殿,誌面に出ない裏話や本音の部分というの
は,こんなものでよろしいのでしょうか?
 で,これといって個人的なイイ話は思いつかなかったんで,年末でもありま
すし,運転会の取材に明け暮れた2001年を総括してみようかと思います.何だ
よ結局無難なネタかよ(←読者の声).

●2月:関東合運
鉄道模型は文化の香り(?)がするので,運転会は春・秋が多く,冬の運転会
は珍しいです.御殿場はとにかく寒かった.雪の合運は初体験でした.それ
と,会場がやたらと広いので,歩いた歩数が半端じゃなかったです(実は万歩
計を着けているのだ).レイアウトを設営してある場所が,大きくふたつに分
かれていたので,2日目に撮影機材を第2会場に移したのですが,これがアダに
なってしまいました.何とその場所の暖房が故障していたのです.こんな辛い
こともありましたが,自分より年上の方々が頑張っておられるのを見れば,決
して腰が痛いなんていえません.ただ,この次から冬の運転会には,ホカロン
を持っていこうと決めました.
●4月:関西N合運
年齢層が若いので作品を積極的に売り込んでくれるのが嬉しいし,いろいろと
新機軸を打ち出してくることもあって,今後にも期待しています.ただ,前回
は大盛り上がりだった全体の懇親会が,会場の関係からか省略されてしまった
のが,ちょっと寂しかったな.
●5月:静岡トレインフェスタ
とにかく会場がピカイチです.ここでやり続けられるなら,本格的に東西交流
の場として位置づけても良いのではないでしょうか.やや東京寄りではありま
すが,極めて交通の便もいいですし,これほど一般公開に適した会場もそうは
ないでしょう.公開には賛否両論あるようなので,これ以上の言及は避けます
が,業界主導ではない普及活動として,良い方向へ流れて欲しいと思います.
話は変わりますが,泊まったホテルも素晴らしかった.いつも取材に使うのは
公共の施設かビジネスホテルばかりなので,ここでの好待遇が際だって印象に
残りました.ただ,ウチらは会社の経費で落とせますが,クラブの皆さんは自
腹なわけで,偉いナーと思います.
●7月:13mmゲージャーの集い
私は電車ファンで,しかも標準軌の私鉄がメインなので,今まで狭軌感という
ものを意識したことはありませんでしたが,ここに来て考えが変わりました.
13mmも面白いです.食わず嫌いだったかナーとも思いました.だからといっ
て,今すぐ13mmを始めるわけではありませんが,この後客貨車をボチボチ買い
始めましたから,少なからず影響を受けた実感があります.
●8月:JAM
ひたすら忙しく,取材要員だけでは撮影すらこなし切れませんでした.次回は
メンバーを増員してもらおうと思います.そうでないと,自分なりのJAMの意義
を見いだせないまま,回を重ねることになってしまいそうです.出展者の方々
と充分な交流も計っていないので,私的には今のところ他の運転会とは異質な
ものとなっています.何とかしたいです.
●10月:関西合運
ここで1年分の作品を集められるといっても過言ではないくらいですから,欠か
すことなど考えられません.私も参加6回目で,すっかり馴染んでおり,作品を
売り込んでこられる方が腕を掴んできたり,箱を持って待っていてくださった
りと嬉しい限りです.今年から会場が変わって,待遇も改善されましたが,施
設も食事もショボかった水無瀬も決して忘れません.もう「心のふるさと」み
たいなもんです.

この他にも各クラブごとの運転会,そして各種イベントの取材に赴いているの
ですが,とても書ききれないので割愛します.いろいろと思いどおりにいかな
いことも多いのですが,悪い印象を持った運転会はひとつもありません.それ
は何ら無理をすることなく編集した誌面から,その楽しさが読者の皆さんにも
伝わるだろうという確信が持てるからです.さて,2002年も
4,5,6,8,10,11月に運転会・イベントの予定が早くも入りました.これで
は鬼も大爆笑です.取材というのはそれ自体よりも,事後の整理と編集に数倍
の手間がかかるものなのです.当分の間は,自分の模型をいじれそうにありま
せんが,それでいいのです.皆さん来年も一緒に頑張りましょう.
 
―――――――――――――とれいんニュース――――――――――――――
■とれいん1月号■
 メインコンテンツ

●ホーム・レイアウトを創ろう!!
今月号からホームレイアウト実現に向けての総力プロジェクトが始まります.
御園生信明さんのレイアウトルームで行われたレイアウトビルダーズ座談会の
模様の他,レイアウトコンセプト作りに役立つ鮮明な実物写真.また,トラッ
クプランニングに即使えるSHINOHARA TRACKS のポイント図鑑をお送りしま
す.

●福知山ライブフェスタ
去る11月3,4の両日福知山市で開催された“ミニSLフェスタ in Fukuchiyama”
のレポートをお送りします.参加した機関車は全国からなんと85台.福知山市
の目抜き通りである広小路通りを煙で独占!

●165系“ムーンライト”編成 最後の「大目玉帝国」
 個性豊かな上沼垂運転区の165系ムーンライト編成.9月にはトミックスから
2種類の編成バリエーションで模型が発売されました.今回は大改造を必要とす
るM1編成を除いて,M2〜M6編成を実車の現状に即して再現してみました.豊富
な実車,模型の写真と記事でお送りします.
 
●TOMIX J・581/583系改造 吉田健太郎
TOMIXから発売された,581・583系のプラ製Jスケール車輛.
それらをベースに,715系0番代と419系に改造する吉田健太郎さんによる製作記.
レジン・モールドでパーツを複製していくという手法にご注目ください!

●ペーパー車体の 700系新幹線Rail Star  片木裕一
 いつも新幹線電車を美しくペーパー車体でまとめ上げている片木裕一さんが
10月の大阪合運を機にまとめ上げたのは,JR西日本の700系レイルスター.とて
もペーパー製とは思えない流れるようなボディーラインを,カラー折り込みで
ご紹介します.

今月号は表紙にD&GRNレイアウトとその住人,西部の大酋長が登場いたしま
す!! おたのしみに.

12月21日発売  新年特大号特別定価 1,890円(税込)

――――別冊のご案内――――
■とれいん2月増刊「蒸機の時代」No.6■

お待たせいたしました.季刊写真集「蒸機の時代」No.6が12/21発売です.今回
はNo.5に引き続き,キューバのオールドタイマーたち(標準軌編)をカラーで
お目にかけます.他にも弊社ならではの強力ラインナップを満載しておりま
す.No.1〜No.5も好評発売中です.どうぞ全巻そろえてご覧下さい.

 第6号の主な内容
21世紀に生き残ったキューバのオールドタイマーたち 第2回/黒岩アルバム:
東武矢板線のピーコック/函館本線「山線」を行く…C62,9600,D51/米坂線
のキューロク…9600重連ほか/機関区情景…網走,倶知安,浜田,大分/夜に
憩う中国の蒸機…前進型,勝利型/駅風情…白老,布原,湯布院,大畑/山野
線のループを行くC56/勇払原野を走る…C55,C57,D50,D51/日本最西端を行
く松浦線…8600,C11/西濃鉄道のB6…2109と2105

12月21発売 本体価格 3,670円(税込)

―――――――――――とれいんギャラリーニュース―――――――――――
●年末年始 「アメリカ型をやろう!」応援セール
12月22日(土)〜30日(日) 13時−19時 無休で営業(金曜日は21時まで)
1月2・3・4・5日 13時−18時
☆ご好評をいただいて参りました米国型未塗装客車の放出は今回で最後になり
ます.
☆今回の珍品は「技功舎製5インチ・ゲージ アーチバー型動力台車 未使用
9万円」
☆当社製NYC20世紀客車半端在庫形式,少々難あり品格安奉仕
☆当社UP FEF-3石炭焚き仕様・デフ無し 50%オフ
☆2年以上在庫のブラスモデル格別大奉仕 欧米多数出品
☆チャレンジャー・インポーツSP“ラーク”10輛セット 最後の1セット奉
仕 32万円 などなど

※ギャラリー営業時間変更のお知らせ
12月からとれいんギャラリーの営業時間を以下の通り変更させて頂きます.
月・火・土 13:00〜19:00
金 13:00〜21:00
水・木曜は休館(電話のお問い合わせのみ受付けます)
日・祝日 今まで通り休館
遠方からのお越しなどで,営業時間との都合が付きにくい場合は,事前に御連
絡下されば出来る限り対応いたします.どうぞご了承ください.

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「めるとれ」 発行:月刊「とれいん」めるとれ編集部

ご購読ありがとうございました.このメールマガジンに関するご意見・ご感想
は goiken@eriei.co.jp までお願いいたします.なお,全てのご質問にはお
返事出来ないこともございますので,予めご了承下さいませ.
 また,バックナンバーを購読ご希望の方はタイトルに「バックナンバー希
望」とお書きの上,merutore@eriei.co.jp 宛に送信してください.その際ご
希望のVol.をお書きください.
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              めるとれ Vol.4
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みなさま,あけましておめでとうございます.本年も「とれいん」をどうぞよ
ろしくお願いいたします.
 私は2002年の幕開けを上野発金沢行き急行「能登」の車内で迎えました.そ
の後日本海を北上し,只見線や北上線に乗り,思う存分雪景色を堪能してきま
した.雪深いところを走る路線に乗ったのは初めてでしたが,大雪にも負けず
ひたむきに走るディーゼルカーに乗り,ローカル線の魅力にすっかり取り憑か
れてしまいました.まだ夜が明けきらない雪の積もったホームに,車内の光が
ぼんやりと映る幻想的な光景が今でも目に焼き付いています.
 さて,平野は年末より取りかかっていたキット製作を連日の徹夜で組み上げ
ました.南口は年末年始の休暇中に数店の模型店巡りをしたらしく,物欲大爆
発で年明けには机の上が模型の箱だらけとなり,置き場所に四苦八苦しており
ます.松本と平井は早々と編集作業をこなし“前進型”を追って,厳寒の内蒙
古へと旅立ちました.編集部はかなりパワフルな年の始めとなっておりま
す!!この個性豊かな面々が今年の「とれいん」誌面を賑わすことは間違いな
さそうです! (めるとれ編集長:脇 雅恵)
                    
☆━━━━━━━━━━━━━━━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━
 三脚有害主義                 松本謙一
 走り屋的模型のチューン〜秋保モハ411の場合   平野 聰
 とれいんニュース
 とれいんギャラリーニュース         
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆

☆―――――――――――――――――――――
三脚有害主義  松本謙一
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“Train”2月号の原稿を書き終え,明日(執筆時は10日)から中国北部は内蒙
古,集通鉄路まで興安嶺を越える“前進型”重連を見物に出かけようとしてい
ます.Models IMONのオーナー,井門義博氏に連れていっていただく旅ですが,
去年同時期に計画していたのが,直前に入院してしまい,出発前日まで粘った
のですが,ついに断念せざるを得なくなってしまった,その再挑戦です.
 今回は11月からこのために体力をセーヴするよう心掛けてきまして,いまの
ところまず快調,毎月の定期検診の間に何とかヒット・エンド・ランで?行っ
て来てしまおうという次第です.
 足かけ6日間の旅ですので,持っていく荷物も防寒具以外は特になく,機材
はNIKON F4Sに35-70mmと80-200mmのズーム(いずれもF2.8),28mmF2.8,それ
に予備ボディーとしてNIKON F601,それだけです.
 それだけ,といってもここ10年ほどは汽車写しはいつもこれぐらいしか持っ
て出ていません.フィルムの階調も粒状性もぐっと良くなったために印刷に使
うぐらいならばこれで充分,という時代になったからです.
 もともと,列車写真を写すときには三脚はまず使わない主義で,国内の現役
蒸機を盛んに撮っていたころでも,三脚は夜景とか機関区の庫内,ロッドなど
のアップを絞り込んで撮る時しか使っていませんでした.
 いまでも蒸気機関車の走行中を写すのに何の考えもなくカメラを三脚に固定
してしまう人が多いのですが,私にはこれは大変な非合理,間違いに思えるの
です.
 というのも,蒸機の写真の場合,煙と蒸気の流れが絵を決定的にするし,煙
や蒸気の拡がりまで含めれば(停まっているときでさえ)二度と同じ写真が撮
れないのが蒸機撮影の面白さだと思っています.従って私の撮り方ではフレー
ミングは常にそれを追って刻々変えていくのが当然なのです.
 それには腕先だけでなく体の捻り方.腰の沈め具合,場合によっては列車の
進行につれて2,3歩も歩き回りながらアングルを変えていきますので,カメ
ラを三脚に固定してしまっては,たとえ雲台をフリーにしてもとても追いつか
ないのです.つまり,私のレンズは一列車が見えてから眼前を通過し,去って
行くまで絶えず動いているわけです.
 鉄道写真集の名編集者であった黒岩保美氏から氏の生前,“あなたの蒸機の
写真の力強さは,他の人の写真と並べようとするとパンチがありすぎて組み合
わせを選ぶのに苦労する”といわれました.また“本当に画面を一杯に使うん
だね”ともいわれたことがあります.これは自分なりに分析すると,ピントを
あわせてしまえば機関車そのものは見ている必要はさほどなく,あとは煙と蒸
気の流れを中心にフレーミングしているからでしょう.
 これは蒸機に限りません.ほかの車輛でも光の反射など,カメラを三脚に固
定してしまっては追えない瞬間の美というのがやはりあります.プロでも三脚
に固執する人の絵は私から拝見しますと活きが悪く見えて仕方がありません.
 と,いうわけで今回の内蒙古行きも三脚無しで軽々と歩き回ってくるつもり
です.

☆―――――――――――――――――――――――――――――
走り屋的模型のチューン〜秋保モハ411の場合   平野 聰
―――――――――――――――――――――――――――――☆

読者の皆様,明けましておめでとうございます.お正月休みは皆様いかが過ご
されたでしょうか? 私は歌合戦を見て静かに除夜の鐘を聞く,つもりだったの
ですが,大晦日の深夜悪友に拉致され,横浜で年越しの汽笛を聞いた後,房総
の山中をクルマで激走,房州勝浦で初日を拝む,という何ともヤンキーな正月
を迎えてしまいました.お陰ですっかり「寝正月」モードにハマり,仕事が始
まってからというもの,怠けたツケがたたって,いつ終わるとも知れぬシメキ
リ地獄に落ちることに.それでも初日の出を太平洋に向かって拝む,というの
は「チバもん」にとってのアイデンティティーのようなものですから,致し方
のない(?!?)ところです.(何が?)
 さて,さすがに大晦日には運転しなかったのですが,私のクルマの運転は巷
では“荒い”ということで通っているようです.別に走り屋をやってたわけで
はないんですけどね… しかしケイタイは真っ赤な“フェラーリ限定”モデルだ
し,タマにUターンするときに無意識にサイドブレーキなんか引っ張ってる
(!)ようなので,世間的に見れば走り屋なのかも… まぁクルマの好みも背高
なのとかドン臭そうなのが大嫌いなので,純粋な“走り”の性能にはこだわる
方ですね.
 ですから,もちろん模型の走行性能もいつも気になります.「とれいん」今
月号で組み立てて記事にしました(2月号122ページから),クマタの秋保モハ
411ではパワートラック動力をつかっていたので,「走り屋的チューン」の暗躍
する余地もそうなかったのですが,それでもシメキリ後の休日に「戸板」と呼
んでいる自作エンドレス線路の上で走らせて遊んでみて,いくつかの発見があ
りました.
 まず何をおいても気になるのが定速で走らせた時の走行安定性ですが,この
製品に付いている三線式のような集電コレクターは,集電の安定に絶大な効果
があるようですね.私は貧乏性のせいか(?)B形凸電のようなちんちくりんな
車輛が大好きなのですが,手持ちのモデル8や杉山模型の凸電と比べても,クマ
タの秋保は圧倒的に落ち着いた走りです.集電不良は殆どなく,汚れた線路に
も強いようです.
 まぁ,HOサイズのB凸電(例えば杉山のGE16tなど)に比べればまだ秋保モハ
の方が倍近く大きいですし,組み立て記事を御覧になればお判りのように車端
部に大きなウエイトブロックも積んであるので,それほど小型車輛の難しさは
ないのかも知れませんが….それにしても車体のサイズや重量,レールとの接
点の数が,これほどにも走りの差になって表れるとは….手持ちの凸電にもウ
エイト補重と集電板を付けたくなりますね.
 しかし小型車輛や電車の模型でパワートラックを使っている皆さんは常々感
じていらっしゃるでしょうが,パワートラックというのはまず発進時のスムー
ズさと,一定速度で走らせたときの安定性(特に低速時)が弱いですね.これ
には色々な要素が絡んでいるのでしょうが,単純に言えばモーターのトルク
(回転力)が車輪の回転抵抗に負けている,ということでしょう.大分昔に本
誌でもテストしましたが,花園製モーターは小型ながら高出力という優れた
モーターながら,高回転時にそのパワーが発揮されるということで,イマイチ
低回転は得意ではないようです.
 そこでどうするか… まずパワトラ下面の蓋を開けて中を観察してみましょ
う.極めてシンプルな構造で,中央に小型の両軸モーターを収めて,両方の軸
に付けられたウォームギヤで2つの車輪それぞれを駆動しています.この構造か
ら,回転抵抗の主な場所というのは,本体フレームの車軸を受けている部分で
あろう,と推測がつきますが,ここばかりは変えようがないですね.そこで,
なるべく抵抗を減らすために“グリス攻撃”を行います.
 まず製品出荷時に差してある機械油をティッシュで丁寧に拭き取り,褶動部
に丹念にグリスを差して行きます.とれいんギャラリーで扱っているPBLの“モ
リブテングリス”が,注射器の容器入りでノズルから少量塗布できて便利で
す.軸受けのほか,オープンフレームのモーターの軸受け部分,ウォームギヤ
にもマイナスドライバーで適量塗っておきます.今にして思えばかつての
“GT-1”パワトラは,高性能モーターにダイキャスト製フレーム,モーター軸
にはボールベアリング使用と,素晴らしい小型動力でしたね…
 こうして元通り,車輪を戻して蓋をしたら,走らせてみましょう.初めより
は大分音も小さくなり,発進もスムーズになります.また個体によってはどう
してもモーター性能が不満,というのもあるでしょうが,その場合はモーター
を交換─同サイズのマシマ製モーターも試してみたりとか… してみるのも良い
でしょう.
 かように,私の“動力調整法”は,
1.モーターは車格に合わせた十分な性能のものを使う.
2.集電&補重はその動力車に見合う充分なレベルに調整.
3.動力伝達部分の回転抵抗を出来る限り低く調整する.
の3つが基本です.古い蒸機の模型のモーター換装やシャフト交換なども,この
基本に従って行うわけで,やはり“走り”は基礎体力から,と言えますね.特
に走り屋な私は(とうとう宣言してしまった…),蒸機には超低速から超高速
(編集部スタッフが持ってるカツミの新幹線に負けないのが目標!!)を要求
するので,モーターには人一倍こだわりたいところです.
 他にも,車体の色や形のコーディネートなど,ちんちくりんな車輛達を眺め
ているうちに気がついたことは色々ありましたが,今回はこの辺で….なお,
蛇足かも知れませんが,動力装置の分解・改造はあくまでご自分の責任で願い
ます.皆さん知恵をしぼって工夫してみてください.

―――――――――――――とれいんニュース――――――――――――――
■とれいん2月号■
 メインコンテンツ

●Oゲージ飯田線旧型国電
飯田線0番模型化推進協議会(グループ・レイバンズ)のメンバー4人による飯
田線旧型国電Oゲージ8輛の製作記をお送りします.また,今回はOゲージという
スケールを活かすべく,野外撮影を行いました.天竜峡に吊り掛けモーター音
がこだましてきそうな,迫力たっぷりのグラフティをご覧下さい.

●MODELERS FILE JR貨物EF510とEH200
EH500は,現在はEF64の重連で運転されている中央本線などの貨物列車牽引用直
流機.EF510は,交直流区間の相互直通列車用として開発されたEF81の後継機で
す.その両形式をまとめてご紹介することで,21世紀のJR貨物の電気機関車像
というものを感じていただきましょう.

●最重量蒸機機関車 C&O鉄道 アラゲニー
世界最重量を誇る超大型連接蒸気機関車“アラゲニー”がリバロッジからプラ
スティック中心に構成されたスーパーディテールモデルとして製品化されまし
た.わが国の模型店にも輸入が決まっています.この注目すべき製品を詳しく
紹介します.

●ホーム・レイアウトを創ろう!!
レイアウト建設実践講座の連載がスタート.1回目は,線路プランを練る段階の
ノウハウを.その他にも先月に引き続き,16.5ミリゲージでレイアウト製作を
するためのヒントをお送りします.

1月21日発売  1,400円(税込)

――――別冊のご案内――――
■電車の肖像 下巻■

1930年代から1960年代まで,カビネ判組立カメラで数多くの蒸気機関車,電気
機関車そして国電の形式写真の名作を生み出した西尾克三郎氏による作品集,
明治の香りをそのまま発散する木造市電から戦後の各鉄道会社が威信をかけた
特急車まで,今日から見ればまさに工芸品ともいうべき名車の数々を上巻に引
き続きご覧下さい.

下巻の主な内容
京阪神急行電鉄・神宝線/京阪神急行電鉄・京都線/阪神電気鉄道
山陽電気鉄道/神戸有馬電気鉄道/神戸市

2月1日発売(上巻は好評発売中)
本体13,000円+税

―――――――――――とれいんギャラリーニュース―――――――――――

●OMI ユニオン・パシフィック鉄道 エクスカージョン用ビジネス・カー各種
入荷!
オーヴァーランド社のブラスモデル客車製品.人気のUPファン・トリップ用客
車シリーズに,いよいよ編成後尾を飾るビジネス・カーの登場です.
 入荷したカー・ネームは,“Selma”“North Platte”“Shoshone”の3種.
最近の円相場により若干価格は張りますが,機関車以上(!)に作り込まれた
床下ディテールをはじめ,美しい塗装・レタリング,インテリア&室内照明搭
載と,素晴らしい仕上がりの逸品です.

●PECOS RIVER BRASS
サンタ・フェ鉄道 重鋼製客車 最後の発売!先だって製品プロデュースの打ち
切りを発表した,ペコス・リバー社.サンタ・フェ鉄道を専門に手掛けた同社
の,最後の製品群が入荷しました.
 車種はサンタ・フェ独特の魚腹台枠を持つ荷物車,郵便・荷物車,ホース・
カー(馬運搬車),カフェ・オブザベーションなど.塗色はサンタ・フェのオ
リーブ・グリーンと,ツートングレー色の2種類ございます.荷物車の側面扉は
開閉可能,ホース・カーの妻面も観音開きに可動,とこだわりの客車です.是
非店頭にて御覧下さい.

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「めるとれ」 発行:月刊「とれいん」めるとれ編集部

ご愛読ありがとうございました.このメールマガジンに関するご意見・ご感想
は goiken@eriei.co.jp までお願いいたします.なお,全てのご質問にはお
返事出来ないこともございますので,予めご了承下さいませ.
 また,バックナンバーをご希望の方はタイトルに「バックナンバー希望」と
お書きの上,merutore@eriei.co.jp 宛に送信してください.その際ご希望の
Vol.をお書きください.
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              めるとれ Vol.5
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みなさまこんにちは.立春を過ぎ,暦の上では春になりました.まだまだ寒い
日が続いていますが,春は一歩一歩近づいています.その証拠になんだか最近
目がかゆい…. そう!実は私も花粉症なのです.これから花粉がおさまるま
でとてもつらい季節が続きます.鼻より目のほうの被害が深刻な私は,パソ
コンワークがいっそう辛くなりそうであります.
 さて,先日「とれいん」誌面でも何度か紹介させていただいている湘南鉄道
模型クラブの運転会におじゃましてきました.運転会なるものに参加したのは
初めてだったのですが,わたしの初作品ホビーモデルのワキ5000を会員の方が
製作した機関車に引っ張っていただき,楽しいひとときを過ごすことができま
した.お恥ずかしいことにこのワキ5000,製作してからまだ一度も走らせたこ
とがなかったので,何度か脱線してしまいました.脱線した原因や,その直し
方,またこれから真鍮キットをはじめるにあたっての心構えなど,貴重なお話
を皆様から伺うことができ,大変勉強になりました.この場をおかりしてお礼
申し上げます.
 それでは前置きが長くなりましたが,今月も「とれいん」舞台裏のエッセイ
をごゆっくりお楽しみ下さい.   (めるとれ編集長:脇 雅恵)
                    
☆━━━━━━━━━━━━━━━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━
 今年も2月がやってきた          前里 孝
 子供は金,大人は場所,これ定説!     南口康弘
 とれいんニュース
 とれいんギャラリーニュース         
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆

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今年も2月がやってきた   前里 孝
―――――――――――――――――――――☆

2月です.僕にとって2月というのはここ20年以上,ドイツはニュルンベルクで
の見本市(International Spielwarenmesse)です.このところ数年はスケジュー
ルなどに恵まれず,直接の訪問取材が実現していませんが.今年は,ドイツを
始めとする欧州大陸の主要国で新しい統一通貨であるユーロ(EURO)が通用しは
じめたばかり,というチャンスでもあり,ぜひ訪問したかったのですけれど.
 これまで,直接取材ができなかった年には,各メーカーにFAXなどでリリース
送付をお願いして,郵送してもらっていたのですが,梨のつぶての会社あり,
惜しいところで締切に間に合わなかった会社ありで,なかなか思うような記事
を作れず,切歯扼腕なのでした.
 しかし,昨年と今年は,ドイツ在住の,僕の友人が協力してくれたお陰で,
FAXで依頼して郵送という手段に比べれば,数段豊富な情報をより早く入手する
ことが可能になりました.
 これらの情報の中から,より重要な,そして日本の皆さんに興味がありそう
な新製品を的確に採り上げるべく,資料や写真とにらめっこしている真っ只
中.気分転換を兼ねて,この原稿を書いている次第です.
 それにしても,欧州大陸のメーカーでは,プレスリリースのデジタル化が,
急速に進んでいるのを,今回も実感させられているところでもあります.なん
と,紙のリリースの代わりにCD-ROMにしてくれたのが,遂に二桁,10社を超し
たのです.それも,単に写真データがデジタル化されているだけでなく,ド
キュメントもCD-ROMに収めてしまった社が,それらのうちの半分以上というあ
りさま.直接的には,写真をたくさんプリントしたり,ドキュメントを印刷し
たりするより,手っ取り早く安上がり,というのが大きな理由なのでしょう
が.
 おかげで,より高い品質の写真を日本の皆さんにもご覧いただくことが可能
になったわけで,誠に喜ばしいことであります.
 まあ,中には,四苦八苦しないと開くことができないデータというのも混
じっていて,見えないところで今までにはない苦労をすることもあるにはあり
ますけれど,それは内緒ということで.
 どのメーカーからどんな新製品が登場するのか,3月発売の4月号をお楽しみ
に!

そうそう,みなさんは欧州型の,どんな傾向の記事を“とれいん”にお望みで
しょうか.今後の記事企画の参考にさせていただきますので,メール
(info@eriei.co.jp)や郵便,あるいはFAXでお聞かせくださいますと嬉しく思い
ます.

さて,まもなく発売の“とれいん”3月号とほぼ同時に,長らくお待たせしてお
りました,RAILのNo.42が発売されます.今回のRAILは,いくつかの記事を組み
合わせるという,いつものスタイルを少し変えてみました.
 その結果,巻頭から巻末までの全篇が“鉄道省輸入電気機関車”で埋めつく
されました.
 これまで発表されたことのない写真や大きく印刷されたことのない写真ばか
りがあふれています.かつてない鮮明な印刷によって.
 鉄道省が電気機関車を輸入するに際してのポリシーや技術的流れなどの考察
も充実しています.私共がかつて出版した形式シリーズ“電気機関車 vol.1
上・下”が絶版状態の今,電気機関車に興味のある方には,座右に欠かせない
バイブルとしてご活用いただけるでしょう!

☆―――――――――――――――――――――――――――
子供は金,大人は場所,これ定説!    南口 康弘
―――――――――――――――――――――――――――☆

鉄道模型の好き嫌いはすり込みによるところが大きい.というか人の好みは乳
児・幼児の段階で決定する!悲しいですが事実です.私の家にもその素地はあ
りました.
 なにしろ満州生まれで満鉄を見て育ち,戦後も全国のSLを撮影しまくった
父とあじあ号に乗ったことが自慢のばあさまに育てられたのです.よくこの二
人には鉄道にまつわる様々な自慢話を聞かされました.また当時はSLブーム
で家はSL本だらけ,その後すぐブルトレブームが到来して兄の本棚は鉄道本
がぎっしり,生まれたときからプラレールが部屋中に敷き詰められていたので
すから,好き嫌いというレベルの話でなく幼少の思い出は鉄道のことばかりで
した.今の職業はこの家に生を受けた段階で決まっていたのかもしれません.
 そんな私が5才になったとき,家にNゲージがやってきました.それは4つ
上の兄が親にせがんだため,おこぼれ的にやってきたものでしたが,私はプラ
レールよりも実感的なNゲージにすぐ夢中になってしまいました.
 しかし,プラレールと価格帯が異なる“鉄道模型”に臆してしまったのか,
両親はパワーパックとエンドレスの線路,湘南色のモハ113を買い与えたっき
り,その後何も買ってくれませんでした.中間車しかないのにこれでどないせ
いっちゅうんじゃ!と思いましたが子供の私には口答えできません.結局,小
学5年生までそのまんま.途中,手に入れたのはお小遣いで買ったトムフ1の
み.これですっかり冷めてしまいました.
 金がないなら紙で鉄道模型を作ればいいというツッコミを受けそうですが,
我々の世代にそんな発想は全くありません.オモチャは完成品が当たり前.作
るのは特殊な技能を持った人達だけだと思い込んでいました.大体そんなクラ
フツマンと接点がありません.唯一,手が出せそうだったのはグリーンマック
スのキットでしたが,子供の目にはそれがいかにも面白さに欠ける板っぺらに
しか見えないし,月の小遣いが3〜400円の私には500円という値段も割高でし
た.しかも動力ユニットや塗料まで買えば3千円では済みません.半年以上も我
慢することなど,この甘やかされた世代には無理です.
 その後は割高な鉄道模型を止め,ガンダムやスポーツカーのプラモデルを
作ったり,部活が忙しくなったりで大学まで鉄道との接点は完全に消え去って
しまいました.第2次ベビーブーム世代は今のようにTVゲーム・携帯が主流で
一時流行ってもトレカ,ベイブレードどまりというお粗末な時代ではなく,選
択肢は豊富でした.Nゲージ,ゲームウォッチ,チョロQ,ガンプラ,モデル
ガン,ファミコン,ラジコン,バスフィッシング等々,1年おきぐらいにブーム
が到来した黄金期に育った私にとってNゲージは極めて費用対効果が薄い,限
界効用が低い趣味でした.それでもNゲージを続ける友達はいましたが,彼ら
は確実に僕の数倍お小遣いをもらっていました.
 さて,何がいいたいかというと境遇に合わせて自然体で楽しんだ方が良いと
いうことです.早い話が分相応をわきまえた方がラクだということです.昔は
子供だったので,経済的なものは如何ともし難かったのですが,今ならお小遣
い程度は何とかなりますよね.大人になってどうにもならないのは場所,ス
ペースです.前回の“めるとれ”で押入に入る量がコレクションの一つの基準
にしたらどうか?という旨の内容を書きましたが,それに対して「私は押入を
持っていないがそういう人はどうしたら良いのだ?」というメールを頂きまし
た.そうですね.そういう人もいますよね.だからといって,押入をあげるわ
けにもいきませんから,自分で努力してください.
 スペースが無ければ,無いなりに楽しめばよい.無理そうならコレクション
だけでもいいじゃないですか.車輛を少しも置く場所がないという人はいませ
ん.専有スペースがないから前準備と後処理に時間を取られる真鍮工作は嫌だ
というならプラでもいいじゃないですか,レイアウトを持つスペースが捻出で
きない人はいつまでも悶々としてないで違うことを楽しみましょう.趣味ごと
きで自分の現状を恨むのはバカバカしい.中には「レイアウトが欲しいならそ
ういう家を買えるほど出世すれば良い」と威勢の良いことをいう御仁もいます
が,それを皆に強要するのは変ですね.それじゃ大失業時代だから,みな起業
家になればいいといっているバカな評論家と一緒です.もし模型をやりたいか
ら金持ちになった!という人がいれば,その人は違う目標でも金持ちになった
でしょう.そして私なら何を目標にしたって金持ちにはなれないでしょう.
 鉄道模型はとても懐が深い趣味です.ゲージもジャンルも沢山あります.模
型が好きという共通項があるのですから,肩を張らずゆっくり自分にあったス
タイルを確立するのが幸せの近道だと思います.

―――――――――――――とれいんニュース――――――――――――――
■とれいん3月号■
 メインコンテンツ

●蒸機重連をレイアウトに
ホーム・レイアウトを創ろう!! 今月も盛りだくさんの内容です.ダブルΩ
カーブを持つ内蒙古の集通鉄路と,C62重連の走った函館山線を取り上げ,ダイ
ナミックな重連蒸機の山岳レイアウトを考えます.

●MODELERS FILE  相模鉄道10000系
相模鉄道から9年ぶりに新型車が登場.その細部写真と図面を10ページにわたり
掲載します.相鉄10000系はJR東日本のE231系のコンセプトを多く取り入れてお
り,今後の使用実績が注目されます.

●年越し運転レポート
鉄道模型を運転しながら年を越そう! もうすっか国民的行事(?)にまで成長し
た,毎年恒例の“年越し運転”今年もたくさんのご参加ありがとうございま
す.日本全国から寄せられた楽しいレポートをお届けします.

●客車列車を模型で!
模型で客車の魅力を再発見.
中川 勲さんによるNゲージでの旧型客車.
静岡HOクラブの会員による客車を課題にしたクラブコンペの作品.
夏目芳行さんのペーパー自作のユーロライナー.を写真と製作記でお届けします.
日本の客車の世界を心ゆくまでお楽しみください.

●わだいのキット 名古屋鉄道 7000系  南口 康弘
日車夢工房から名鉄の看板列車7000系“パノラマカーが”発売されました.
1次型基本4輛セットの製作記を2ヶ月にわたってお送りします.

2月21日発売  1,400円(税込)

――――別冊のご案内――――
■レイル No.42■
おまたせいたしました.レイル No.42いよいよ発売です!
今回の特集は,“鉄道省で輸入した電気機関車たち”
 大正末から昭和のはじめにかけて欧米各国から電気機関車が輸入され,わが
国の幹線電化計画の実現に大いに貢献しました.
 イギリス,アメリカ,スイス,ドイツの各国からやってきた電気機関車たち
は,どのような経緯で選択され,どのような特徴を持っていたのでしょうか.
また,その後の歩みは?
 本誌ではそれらを緻密な記事と,豊富な,そして鮮明な歴史的写真で解明し
ます.どうぞご期待ください.

2月20日過ぎから発売
本体4,000円+税

―――――――――――とれいんギャラリーニュース―――――――――――
とれいんギャラリー 新入荷のご案内

○チャレンジャー・インポーツ CB&Q O-5クラス発売!
PFMクラウンモデルの名作でもお馴染みのバーリントン鉄道4-8-4蒸機,O-5クラ
スが,現在最高のブラスモデルインポーター,チャレンジャー・インポーツから
製品化されました.ギャラリーにはトップナンバー#5600と,重油焚き改造の
#5632の2ヴァージョンが入荷.量感あるプロポーションと細部まで作り込まれ
たパイピング類が見事にバランスの取れた,美しいモデルです.(今月発売号
新車登場欄も御覧ください)

○コーチ・ヤード SPハリマン合造車ほか客車製品入荷
西部の諸鉄道で活躍した客車を中心に製品化するコーチ・ヤード社の新製品.
SPハリマン合造車は“サクラメント・デイライト”等に使用された荷物・座席
合造車.美しいデイライト塗色で,60フィートクラスの手頃な車体と丸屋根が
マッチした可愛い客車です.製品はサムホンサ製でインテリアまで再現.SPの
中型蒸機や,“デイライト”編成をお持ちの方にもおすすめのアイテムです.
ほかSP“ミッション”クラス ソラリウム・ラウンジカー(プルマングリーン)
や,サンタ・フェ“スカウト”用ツーリスト・カー(ツートン・グレー色)な
ど少数入荷しております.

○OMI BNワイドビジョン・カブース発売!
オーヴァーランド・モデルズ最新の製品は,バーリントン・ノーザン鉄道のワ
イドビジョン(WV)カブース.同社のハイテク・ディーゼルなど機関車製品に
負けず精密なモデルで,インテリア・室内灯も装備! BNグリーン塗装のほか,
CV/CNのオレンジ塗装も入荷しました.

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「めるとれ」 発行:月刊「とれいん」めるとれ編集部

ご愛読ありがとうございました.このメールマガジンに関するご意見・ご感想
は goiken@eriei.co.jp までお願いいたします.なお,全てのご質問にはお
返事出来ないこともございますので,予めご了承下さいませ.
 また,バックナンバーをご希望の方はタイトルに「バックナンバー希望」と
お書きの上,merutore@eriei.co.jp 宛に送信してください.その際ご希望の
Vol.をお書きください.
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              めるとれ Vol.6
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みなさまこんにちは.東京都内ではそろそろ桜も咲き始めているようで,今年
は開花が早いようですね.3月中には満開の桜を見ることができるでしょうか?
 わたしは毎年この季節になると花と列車のカットを撮影したくてうずうずし
てしまいます.梅,桜,桃,菜の花…….以前撮りに出かけて虜になってし
まったのは,中央東線新府駅あたりの桃源郷との組み合わせです.空気までも
がピンク色に染まりそうなくらい一面に桃の花,バックには残雪の八ヶ岳がそ
そり立ち,なんともいえない開放感で列車を待っている間もあっという間でし
た.次々に咲く花に追いついていけないまま気がつくと花前線はとっくに北上
してしまっているということもしばしばですが,今年こそは満開の時をねらっ
てお気に入りの一枚が撮れたらいいな.と思っています.
 今月号の「とれいん」の表紙も花(桜)と列車です.もう二度と見ることが
出来ない,名鉄谷汲線の春を模型で再現してみました.花と列車の組み合わせ
はなぜか心が躍ってしまいますね.  (めるとれ編集長:脇 雅恵)
                 
☆━━━━━━━━━━━━━━━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━
 さぁ 引越しだ!    平井憲太郎
 1975年の鉄道模型     西原 功
 とれいんニュース
 とれいんギャラリーニュース         
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さぁ 引越しだ!   平井憲太郎 
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わけあって住まいが25年ぶりの引越しとなりました.引越しといっても50メー
トルほど移動するだけなのですが,棚の奥の奥まで総ざらいすることになっ
て,この25年間の「わが模型ライフ」を振り返るいいチャンスと,忙しく引越
しに励んでいる振りをしながら,実は結構楽しんでいたりします.
 ご多分に漏れず「棚の肥やし」となっている模型が大量に出てきます.作り
かけ,手付かずのキット,何のために買ったのかほとんど記憶にないパーツの
袋,ずっと探していた工具等々,引越し先にもちゃんと工作室を用意したの
で,これから作りはじめる題材には事欠きません.
 前回「めるとれVol.3」ではスクラッチビルドにはまりそう,などと書いてい
ましたが,この棚ざらえの結果スクラッチなんて悠長なことを言う前に,キッ
トの消化にも時間を割かなければなりません.
 放置されているキットを見ていると,組み立てが中断した理由って,あまり
はっきりしませんね.いくら記憶をたどってみても,熱中して作業を進めたあ
とに,何らかの事情で週末2回ほど工作できなかったりすると,それで飽きてし
まったのでしょうか,そのまま棚の奥へ押し込まれてしまったりします.限ら
れた棚の容積ですから,その組みかけキットの前に別の組みかけキットが積み
あがってしまえば,奥のキットはほとんど棚の堆積物と化して,今回の引越し
のような発掘作業を経なければ日の目を見ることができないのですね.
 堆積物,といえば,創刊2年目ぐらいの本誌でご紹介した私の模型展示ケー
ス.これも引越ししたのですが,この中からも面白いものが発見されました.
高さ2.4mほどある背の高いケースなので,中段あたりは良く入れ替えをするの
ですが,最上段はこのケースを設置して以来,一度も手を触れていないモデ
ル,なんていうのが出てきました.忙しそうに台所荷物の引越しに立ち働くワ
イフをわき目に,線路をつないで走らせて見ますが,当然のように走りませ
ん.これを走るようにするのも,また楽しみのひとつ.
 引越し先には,これこそ使い勝手がいい,と自分が考える工作台の自作を準
備中です.これが完成したら,南口君の工作机のように本誌でご紹介しましょ
う.「引っ越すんならホーム・レイアウトを創れ!」といわれそうですが,そ
れは次の引越しの機会に….ということで,私は再び引越し作業に戻らせてい
ただきます.

☆――――――――――――――――――――
 1975年の鉄道模型    西原 功
――――――――――――――――――――☆

締め切りでアップアップになっていた担当者に請われて“むさしや”さんから
発売された“コアレスモーター交換キット”の紹介文を書くことになりまし
た.こっちも時間がないわけで渋々引き受けたのですが,意外とハマってしま
いました.それというのも,この製品は1975年に発売された乗工社の初代コッ
ペルのモーターを換装するためのキットで,組み付けた状態を示すためのメー
カー完成品も届けられており,キャブの床下に付けられた“JOE WORKS”の文字
を燦然と輝かせたエバーグリーンのプレートを久々に見て,胸にこみあげてく
るものを感じたからです.当時中学生だった僕はナローに夢中で,「とにかく
ナローの世界には,どこにどんな奇妙キテレツな車輛が存在するか,全く判っ
たものではないのだから」という赤井哲朗さんの言葉を真に受けて,製図用の
ケント紙やプレスボード紙を切り刻んでは,怪しげな車輛を量産する毎日をお
くっていました.当然パーツなどありませんから,客貨車の台車は関水(カ
トーにあらず)のTR11かTR41が定番.動力車は発売されたばかりのトミーナイ
ンスケール(こちらもTomixにあらず)のC型ディーゼルか,汽車会社Cタンクが
ことごとく生け贄になっていきました.いずれも上廻りを捨てても惜しくない
値段が魅力で,この10年後にベラボーなプレミアがつくなんて思いもよりませ
んでした.
 この前々年にTMS誌で連載された“ダックス・ストーリー”からナロー趣味の
胎動は見られましたが,本格的に花が開いたのはこのコッペルが発売された75
年として良いと思います.それほどまでにセンセーショナルでした.当時の
TMS誌にはほとんど毎号ナローの記事が載っていましたし,同年にとれいんが創
刊され,堤 一郎さんによる“プロトタイプガイド”の連載に代表されるよう
に,当初からナローに力を入れていたことも追い風になったと思われます.そ
れまでは謎に包まれていたナローの世界が,急に情報豊富になったわけですか
ら,乗工社のコッペルはパンドラの筺の鍵のようでもありました.で,コッペ
ルを買ったのかといえば,結局買いませんでしたし,未だに持っていません.
当時8.000円という価格は,Nゲージの動力車が2〜5.000円だったことを考えれ
ば決して高いとは思いませんでしたが,中学生の工作レベルでは,このキット
を完成させるのは無理だったのです.
 あれこれと思いが去来し,面白くなってきたので,当時の紹介記事を見たく
なりました.引っぱり出したのはTMS 75年3月号.この頃の記事ならば,全部空
でいえないまでも記憶は鮮烈ですので,すぐに見つけだしました.当然,コッ
ペルは大きく取り上げられていましたが,ページをめくってビックリ.次の見
開きほぼ一杯にマックス(いうまでもないが現在のグリーンマックスね)初の
Nゲージキットであるオハ61・ナハ10他が紹介されているではありませんか.こ
ちらは記憶にありませんでしたが,同時だったんですね.僕はNゲージャーでは
ありませんが,このキットは買いましたよ.このときは4形式発売されているよ
うですが,どれを買ったかは憶えていません.つまり,形式なんかはどうでも
よくて,Nゲージのキットとはどんな塩梅かを確かめるために組んだのだと思い
ます.周囲にもNゲージャーはひとりもいませんでしたが,みんな面白がって
買っていました.何だか今より余裕を感じますね.
 僕はどうも考えが後ろ向きでいかんなぁとは思うのですが,今の製品は贅沢
に過ぎて,逆に閉塞感を覚えてしまいます.しかし,同じ思いをしている方も
多いのではないでしょうか.僕も含めてこういったモデラーは皆,その人なり
の「あの頃」に感情が集中してしまって,その後は何を見ても,そうそう刺激
を感じなくなっているのではないかと思うのです.でも,無理をすることはな
いんですよ.素直に「あの頃」に還ればいいのです.今回,ダシに使ってし
まってむさしやさんには申し訳なかったけれども,コアレスに換装されて調子
よく走る27年前のコッペルを見て,久々にナローをやってみたくなったのです
から.そして最新の製品たちも,この延長線上にあるのですから.

―――――――――――――とれいんニュース――――――――――――――
■とれいん4月号■
 メインコンテンツ

●Nurinberg Messe 2002
第53回ニュルンベルク・メッセで発表された欧州製品最新情報を今年もお届け
します.みなさまのお気に入りの模型は見つかるでしょうか?

●急行“日南3号” 田中敏一
国鉄蒸機の現役最末期,日豊本線宮崎−都城間に忽然と復活して当時話題を呼
んだ蒸機牽引急行.当時の撮影の思い出を基に,ベテラン客車ファンがC57特定
番号機とフル・インテリア客車を13mmで製作しました.

●桜のつくりかた 川瀬史朗
桜の花を愛でる心は古来日本人が培ってきたものとおもわれますが,モデラー
とても例外でなく,川瀬氏の見事な桜をご覧下さい.冬の枯枝の観察による枝
ぶりの研究,花の材質や色の追求など,1本の満開の木を作り上げるまでの工程
は桜守の苦労と喜びをしのばせます.

●集通鉄路をレイアウトする  その2
世界蒸機ファンを呼び集めている集通鉄路.その興安嶺越え,“ジンペン・パ
ス”(経棚峠)の奮闘,現代の夢とも言うべき機関車基地“ダーバン(大板)
機務段”の情景を紹介し,それらをレイアウト・プラン上に再現します.

●名鉄キット組立2題
(1)フクシマ模型 モ750キットを組む 平野 聰
昨年の9月末に皆に惜しまれつつ廃止となった名鉄谷汲線.そこで活躍していた
モ750形の製作記.実車の写真も豊富に紹介いたしました.当時の姿を懐かしん
でいただきましょう.
(2)わだいのキット 名古屋鉄道 7000系 (中編) 南口康弘
先月号に引き続き日車夢工房 7000系“パノラマカー”製作記をお届けしま
す.今回の見所はキット最大の難関,前面展望部の組立です.

――――別冊のご案内――――
■とれいん5月増刊「蒸機の時代」No.7■

お待たせいたしました.季刊写真集「蒸機の時代」No.7が3/20発売です.今回
は磐越西線のC57 180とタイで活躍する日本製蒸気機関車をカラーでお目にかけ
ます.他にも弊社ならではの強力ラインナップを満載しております.No.1〜
No.6も好評発売中です.どうぞ全巻そろえてご覧下さい.

第7号の主な内容
磐西C57 180追跡紀行/タイで活躍する日本製蒸機
加藤湊氏アルバム:C53公式試運転,神戸港の86ほか
田原坂を越える:C59みずほ,C61はやぶさ,D51,C61ほか
宮津・舞鶴線のC58と96/機関区情景/C51と共に
親不知を行く蒸機:D50,C57ほか/会津のC11
上武鉄道のピッツバーグ/鐵原室蘭コークス工場のタンク機関車
内蒙古,京包線の勝利形

3月20発売 本体価格 3,670円(税込)

―――――――――――とれいんギャラリーニュース―――――――――――
新入荷ブラスモデルのご案内
○Challenger Imports ノーザン・パシフィック鉄道 重鋼製食堂車
フル・インテリア,室内灯付きのスーパーモデルで昨年発売されたGN“エンパ
イア・ビルダー”編成の重鋼製食堂車が,NP仕様で分売されました.入荷した
のは
2409.1 NPレタリング/パイン・ツリー塗色
2410.1 NPレタリング/プルマン・グリーン色
の2種.いずれもGN編成と同等の仕様で,インテリア・室内灯付き.台車の転が
りも素晴らしく良い製品です.お手持ちのNP蒸機や“ノース・コースト”編成
の増備におすすめです.

○チャレンジャー・インポーツ UP“チャレンジャー”製品化決定!
チャレンジャー・インポーツから,ユニオン・パシフィック鉄道の「チャレン
ジャー」4-6-6-4蒸機が満を持しての製品化です.“アーリー”(1936年登場の
オリジナル仕様)タイプを6バージョンに分けての製作.2003年春の発売予定で
す.ご予約はお早めにどうぞ.

※ギャラリー 臨時休業のお知らせ
4月13日(土)は誠に勝手ながら臨時休業させていただきます.どうぞご了承く
ださい.

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「めるとれ」 発行:月刊「とれいん」めるとれ編集部

ご愛読ありがとうございました.このメールマガジンに関するご意見・ご感想
は goiken@eriei.co.jp までお願いいたします.なお,全てのご質問にはお
返事出来ないこともございますので,予めご了承下さいませ.
 また,バックナンバーをご希望の方はタイトルに「バックナンバー希望」と
お書きの上,merutore@eriei.co.jp 宛に送信してください.その際ご希望の
Vol.をお書きください.
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              めるとれ Vol.7
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みなさまこんにちは! 東京では桜がとっくに散って,早くも新緑のまぶしい
季節になろうとしています.
 わたしは4月で入社2年目になります.早いものです.まだまだ編集部のみな
さんには迷惑をかけっぱなしですが,ようやく慣れてきたかなという感じです.
今振り返ってみると,1年間模型誌製作に携わってきて,鉄道の見方も変わっ
てきたかなと思います,今までは列車に乗って旅情を楽しむことが多かったの
ですが,最近はホームに止まっている列車の形式を見たり,足回りや連結部分
を観察したりと車体そのものにも目がいくようになりました.特に台車はあん
なにいろいろな種類があるとは知らなかったので,古い形式と新しい形式を見
比べたりして勉強しています.
 鉄道の楽しみ方にも本当にいろいろあるなぁと感じています.
 それでは今月もごゆっくりお楽しみ下さい.
(今月は本来なら松本と平野が担当の予定でしたが,都合により,交代とさせ
ていただきました.ご了承くださいませ)
(めるとれ編集長:脇 雅恵)
                 
☆━━━━━━━━━━━━━━━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━
 ライブスチーム運転会花盛り   前里 孝
 ゲテゲテ日記(欧州編)      花井 計
 とれいんニュース
 とれいんギャラリーニュース         
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆

☆―――――――――――――――――――
ライブスチーム運転会花盛り  前里 孝
―――――――――――――――――――☆

さて,急遽繰りあがった担当月の4月は,またもやライブスチームの話題です.

4月14日,久し振りに,小川精機の法隆寺レイアウトでの運転会にお邪魔しまし
た.製品撮影のためなどでは何度か訪問していますが,ライブスチーマーが集
う,例会日にうかがうのは,10年ぶりぐらいでしょうか.
 当日は朝から快晴で,昼前には汗ばむほどに気温が上昇.でも,幸いにして
湿度が低くて空気がからっと乾き,風がさわやかだったので,とても過ごしや
すかったです.
 あちこちの運転会やイベントでおなじみになったメンバーも増え,到着直後
には,その方々とのご挨拶がひとしきり続き…….でも,スチームアップのお
邪魔もいけませんから,ちょっと離れたところでのんびりと見学させていただ
いておりました.

今回の法隆寺詣での目的は,2月号の“サロン・ド・ヴァプール”で速報をお届
けした新製品,ドイツ国鉄24形蒸気機関車の撮影取材でした.
 直前になってOSライブスチームクラブ会員のUさんからは,“あんたがくる
んだったら,撮影してもらいたい機関車があるんだけど”という,嬉しいお話
しもいただきました.
 ということで,その機関車のスチームアップを待って,本格的な仕事がス
タートです.みなさん実に気持ちよく,こちらのカメラアングルなどへのお願
いを聞き届けてくださいます.ありがたいことです.

小川精機の新製品は,当日は残念なことにスチームアップは叶わなかったので
すけれど,これまた無理をお願いして,午後そろそろ帰り支度をはじめる方が
現われたころに,本線の線路に載せていただきました.せっかくの新製品です
から背景の綺麗な場所で撮影したいという,私のわがままを聞き入れてくだ
さった結果です.撮影時には本線を支障してしまうわけですから,運転を楽し
んでおられるメンバーには,迷惑この上ないことです.誠に申し訳ないとは思
いつつも…….このあたり実物の車輛を撮影するときに,いい場所での撮影を
希望するのと同じこと.なるべく手間を掛けないで,とは思うのですけれど,
もう30年も前に鉄道会社の方からいわれた,
“どうせ写真を撮るんなら現場への迷惑が,などと変に遠慮してはいけない.
ちゃんと手続きしての撮影だったら,できるだけいい写真を撮影して帰るの
が,むしろ現場への礼儀だ”
 という言葉が,心に染みついているからなんです.いろいろ条件があります
から,必ずしもベストな条件での撮影はままなりません.けれど理想に近づき
たいという気持ちは,いつもどんな撮影でも同じです.

設置が終わり,カメラやビデオを持ったメンバーの方々と一緒に撮影です.気
がつくとメンバーのTさんが,走行車輛の整理係をしてくださっていました.
僕がファインダーを覗きはじめると,列車をストップさせてくださっていたの
です.感謝感謝でありました.結果は上々.5月発売のとれいんをお楽しみに.
 Uさんが紹介してくださった機関車は,もうちょっとあとの号で詳しくご紹
介することになっています.こちらも,乞うご期待!

そういえばこの4月14日には,横浜では1番ゲージの,九州の唐津では西日本ラ
イブスチーム倶楽部の運転会が行なわれていました.その前の週には,岡山の
一本松で春の運転会がありましたし.
 ライブスチームの運転会日程が,こんなにも重なるほど盛んになったのは,
とっても悦ばしいことです.これからもライブスチームがますます盛んになる
ことを願いながら,帰途についたのでした.

☆――――――――――――――――――――
ゲテゲテ日記(欧州編)  花井 計
――――――――――――――――――――☆

こんにちは.とれいん編集部でアルバイトをしております,花井です.この度
は,めるとれに書くという大役をいただき,大変光栄に存じます.どうぞよろ
しくお願いします.

 私がここでバイトを始めて,ちょうど4年になります.いろいろと事情が
あって(?)まだ学生をやっておりますが,残念ながらアルバイトは今年度が最後
になりそうです.いまは週に1〜2回ほど会社に顔を出し,空いているコン
ピュータを使って仕事をしております.主に地図や編成表などの図の作成と
「新車登場」コーナーで紹介した製品のデータベース作成を担当しておりま
す.
 さて,自己紹介はこのくらいにして,本題に.先月,アルバイトでセッセと
貯めたお金を使って欧州旅行に行って参りました.私ももちろん鉄道好きで,
ユーレイルパス(欧州17ヶ国鉄道乗り放題の券)を使ってイタリア・オースト
リア・ドイツ・フランス・イギリスと回って来ました.鉄道の中でも一番興味
がある分野は都市内交通で,訪れた街の地下鉄や路面電車は欠かさず体験して
きました.今回は,その中で日本ではまず出会えないような「ゲテモノ」につ
いていくつかお話したいと思います.かなりマニアックですが,どうぞお付き
合い下さい.

<ゲテモノその1>
ウィーンの路面電車
ゲテ度:■■■□□
 音楽の都・ウィーンの路面電車網はかなり発達していて,乗りこなせれば
ウィーン攻略には相当強力な武器になることは間違いないでしょう.車輛も実
にすばらしく,特にボロい電車がすごい!ほとんど走行音がしないのです.ホ
ント,pp(ピアニッシモ…のつもり).あまりに静か過ぎて,後ろから近づか
れると気付かないほどで,左側通行に慣れた私たちにとってはちょっぴり危険
な乗り物でもあります.
 さてそのゲテモノがあるのは,ウィーンにある2つの大ターミナル駅のうち
の一つ「ウィーン南駅」近くの路面電車の線路です.ウィーン南駅前電停から
西に向かう電車は,いきなり地下の専用軌道に突入し,すぐに怪しげな地下電
停に停車.この時点でちょっとゲテモノですが,驚いたのはその先.なんと地
下トンネル内で,道路上にあるような「Tの字形の分岐」が,左右に次々現れた
のです.いずれも複線でデルタ線の構造だったと思います.そのTの字分岐点の
近くにも電停がありまして,そこで待っていると地下トンネル内を電車が豪快
に左折・右折していく様子が見られるのでしょう.ゲテモノ好きの私には,た
まりません〜〜.もし機会がありましたら,是非お立ち寄り下さい.

<ゲテモノその2>
パリ・メトロ,橋
ゲテ度:■■□□□
 パリには14路線のメトロ(地下鉄)が走っています.日本の地下鉄のような路
線名ではなく,1〜14号線というように番号で区別しています.なお,このほか
に3号線と7号線に支線がありましてそれぞれ「3bis」「7bis」と示されます.
どの路線も16m前後の小型車が,強烈なカーブ・急勾配を涼しい顔で駆けずり
回ってる,という印象でした.涼しく感じるのは,車体の色のせいもあるので
しょうか,全路線の電車が白地に窓周りが鮮やかなエメラルド・グリーン色に
塗られています.数年前に塗色の変更が行われたそうです.また,メトロには
地上に出る区間も多数あり,特にセーヌ川を橋で越える箇所が目立ちました.
このようにパリ・メトロは実に変化に富んでいて,乗り回すだけで一日潰れそ
うです.
 そこで,本日のゲテモノ第2号の登場.凱旋門からパリ左岸を通りナシオン広
場を結ぶ6号線.エッフェル塔付近でセーヌ川を渡るのですが,その橋,ただも
のじゃありません.2階建てなんです.瀬戸大橋の逆で,地下鉄が2階,道路が
1階,それでもってトラス鉄橋です.エッフェル塔に登ると,そのゲテモノぶり
を一望でき,まさに感動の一言でした.電車に乗ってこの橋を渡っても,とて
も気持ちいいですよ.模型にしてみても面白そうですね.

<ゲテモノその3>
パリ・メトロ,駅
ゲテ度:■■■■□
 続いて,もうひとつパリ・メトロの10号線からお届け.10号線は東側の終
点・オーステルリッツ駅(パリのターミナル駅のうちの一つ)から,主に左岸を
東西に走る路線で,その西側の終点の近くは,上り線と下り線が別々のルート
を通るという珍しい構造になっています.この辺りには特に目立った名所はな
く,観光客はまず来ないような所なんですが,今回は事前に「この辺にアヤシ
イ駅がある」との情報を得ていたので,訪れてみました.さて,この上下線が
別ルートを走る区間のうち,都心側からみて最初の駅,「Mirabeau駅」が半端
じゃなくゲテモノです.この駅は上り(東行き)の電車のみが停まる駅なのです
が,そのホームのすぐ目の前に下り線(西行き)の線路が通り,しかもホーム・
上り線・下り線とも全て同じ1つのアーチ型トンネルの中に収まっているので
す.そのうえ,下り線のみが急な登り勾配になっており,ホームから見ている
と,トンネル内の急坂を豪快に電車が通過していく様子が見られます.写真を
お見せできないのが,実に惜しい・・.

<ゲテモノその4>
ベルリン・U-Bahn(地下鉄)
ゲテ度:■■□□□
 ベルリンを訪れたのは2回目だったのですが,今回はちょっと変わった目的が
ありました.…前回は2年前になるんですが,その時に乗ったU-Bahn(ウー・
バーン…独語で地下鉄の意)の新型車両が,想像を絶するような加速をしたんで
す.クルマで結構思いきりアクセルを踏み込んだときのような感じで,手すり
につかまっていても後ろに引っ張られる体を支える手が痛くなるほど.その加
速度の感覚の強烈な印象(…?)が頭から離れず,具体的にどのくらいの加速度な
のか確かめてみたい,そんな夢(マニアック…)を抱くようになりました.それ
を電子工作とコンピュータのスペシャリストである友人に話したところ,彼も
大変に興味を持ってくれました.その結果,彼は今回の旅行に新兵器「加速度
センサ」とデータ収集用のノートパソコンを携えて同行してくれまして,見事
に私の夢は実現しました.
 実験(?)に際しては,空いている時間帯を見計らって座席の上に加速度センサ
を取り付けたパソコンを置いて計測を行いました.周囲の目がかなり気になり
ましたが….その結果,起動から40km/hくらいまで,加速度はほぼ5.0km/hs
(1秒間に5.0km/hずつ増える)を保つ,という結果が得られました.日本で
は,あの阪神ジェットカー・青胴車が最強の加速度を誇ることは,ご存知だと
思います.なんと,彼はジェットカーのデータも取りに行き,同様の条件で計
測実験を行いました.その結果,ジェットカーの加速度は実測で4.0km/hsほど
だった,との報告を受けました.いかにベルリンのU-Bahnがスゴイか,お分か
りいただけたでしょうか.是非御試しあれ.

まだまだご紹介したいゲテモノはたくさんあるのですが,今回はこの辺で.皆
様も是非,国内外を問わずゲテモノを探してみましょう!

―――――――――――――とれいんニュース――――――――――――――
■とれいん5月号■
 メインコンテンツ

●大解剖!!  KATO J・キハ82 
KATOから注目の新製品Jスケール版キハ82系が発売されました.関水金属の加藤
社長との対談を含め,この製品の特徴を余すところ無くお届けします.また,
キハ82系全盛期の記録もあわせてご覧ください.
● N・Jスケールの南海旧型車 
卓越したエッチング技法を駆使して,戦前の名車2001系をNゲージで製作した山
本忍さん.Jスケールの501形,1861形をペーパー技法で製作した中川勲さんの
製作記をお送りします.
●MODELERS FILE 京阪10000系
京阪電鉄に支線区用のエース10000系が登場しました.6000系に始まり,
7000,7200,9000と続いた各系列のおさらいを含め,この列車の特徴を見てい
きます.
●ライブ 5インチゲージ自作機 C62
本誌2000年6月号で紹介した,5インチゲージ全自作C55 57の作者,横田康治さ
んが第2作目としてC62 2を完成させました.その全貌を製作記事を含め今月と
来月の2回にわたってお届けします.

4月20日発売  1,400円(税込)

―――――――――――とれいんギャラリーニュース―――――――――――

とれいんギャラリーニュース
●新入荷ブラスモデル
オーヴァーランド・モデルズ ユニオン・パシフィック U50Dディーゼル…OMI社
の最新製品.世界最強の機関車を持ち続けることにこだわったユニオン・パシ
フィック鉄道(UP)で“3ユニット・タービン”の退役後,1970年代に活躍した
2軸ボギー動輪×4台車の巨大ディーゼル機関車です.
 モデルは真鍮製の塗装済完成品.4台車の巨大機のためカーブ通過時に当たっ
てしまう車側ステップを可動式にするなど,細かな配慮も行き届いた製品で
す.前期形と後期形の2バージョンが入荷中.

●ジェネシス・シリーズ Fユニット・ディーゼル入荷!
長らくお待たせいたしました.「ジェネシス」ブランドの精密プラスティック
製品,Fユニットディーゼルが入荷しました.今回入荷分はニューヨーク・セン
トラルのF3,サンタ・フェ(青/黄塗色)F3,サザン・パシフィックF3,ミル
ウォーキーF9の4ロードネーム.その他新発売のUSRAライトパシフィック(4-
6-2)蒸機や,カナディアン・ナショナルSD75Iなども少量入荷.どうぞお問い
合わせ下さい.

●フレヴィー社 広葉樹セット入荷…リアル枝振りで評判のフレヴィー社広葉
樹キット.今年の“収穫分”が新入荷です.1セット2,800円(税別).


■■■とれいんギャラリー コレクション放出セール第3弾!■■■
4月26日(金)・27日(土)の2日間

昨年秋に開催し,ご好評を頂いたコレクションモデル放出セールを開催いたし
ます.
 今回の目玉はクマタ製"38年NYC20世紀特急客車".未塗装モデルを出品しま
す.その他にも未塗装の機関車や客車を用意.早い物勝ちですので,どうぞお
誘い合わせの上ご来店下さい.
※セール内容についての事前のお問い合わせはご容赦下さい.

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「めるとれ」 発行:月刊「とれいん」めるとれ編集部

ご愛読ありがとうございました.このメールマガジンに関するご意見・ご感想
は goiken@eriei.co.jp までお願いいたします.なお,全てのご質問にはお
返事出来ないこともございますので,予めご了承下さいませ.
 また,バックナンバーをご希望の方はタイトルに「バックナンバー希望」と
お書きの上,merutore@eriei.co.jp 宛に送信してください.その際ご希望の
Vol.をお書きください.
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              めるとれ Vol.8
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みなさまこんにちは.楽しかったゴールデンウィークも終わってしまいました
ね.からっと気持ちのいいこの季節.塗装がはかどった方も多いのではないで
しょうか.
 当編集部南口が連載しております,日車夢工房の名鉄パノラマカー製作も塗
装が一気にはかどり,今月号ではその完成した姿をお届けします.何ヶ月かそ
の製作過程を間近で見てきましたが,半田を流しては削る,流しては削る……
の繰り返しの時,私の目にはただただ苦痛に耐えている(!?)としか写りま
せんでしたが,塗装をして,細かいパーツを付け,室内を入れて,窓ガラスを
ビシッと貼り,いざ4輛つながった姿を見たとき,思わず鳥肌が立ってしまいま
した.それまでの苦労が一気に形になる瞬間! なににも変えられない喜びで
すね.作品は近々「とれいんギャラリー」で展示する予定です.
 また,1月号から進めてまいりましたホームレイアウトのプロジェクトもいよ
いよ建設の段階に入り,先日編集部にでっか〜いベニヤ板が近くの木材屋さん
から届きました.平井編集長は天候を気にしつつ,ギャラリーの前で定規片手
にレイアウトプランを展開中です.もしかしたら,ライヴで平井の製作風景を
ご覧いただけるかも? 
 是非こちらも見学かたがたギャラリーまで足をお運び下さい.
 
 今月発売号は新連載も3本加わってのお届けとなります! その中に私の「駅
スタンプ」に関する連載もあります.どうぞお楽しみに.詳しくはとれいん
ニュースをご覧下さい.        (めるとれ編集長:脇 雅恵)

☆━━━━━━━━━━━━━━━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━
 あなたへの私信−思い浮かぶままに  松本謙一
 小型車輛への想い          平野 聰
 とれいんニュース  
 とれいんギャラリーニュース         
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 あなたへの私信−思い浮かぶままに  松本謙一
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私の鉄道に対する興味は情景としての名場面です.役者に見立てた鉄道車輛が
そこで見せてくれる芝居に酔いしれたい.その陶酔感に浸ることが生き甲斐に
なってきたわけです.鉄道写真はその大事なソースですから,大なり小なり,
興奮を与えてくれるものをそこに要求するわけです.その点で,この国でいま
「プロ鉄道写真家」と名乗る人々の作品レヴェル,意識レヴェルには大いに不
満があります.名優らしい見せ場というものを造ろう,という気概を感じられ
る作品がちっとも見せて貰えない.新刊が出てもプロが作者,というだけで,
開けてみる前から期待感が失せてしまうのではどうしようもありません.

自分の表現したい構図や言葉としての情景描写がまず有って,それに合わせて
風景を切り取っていってこそ作画であり,はじめて芸術の域に入ることを許さ
れる,つまり「写真家」と名乗ることを許されるはずなのです.

いまは“プロ”にとっては実につらいの時代ですね.20年,30年前なら「露出
とピントを的確に合わせることができる」というだけで,ほかに定職がなけれ
ば,「プロ鉄道写真家」として通用したのです.本当は「鉄道写真家」ではな
く「鉄道写真屋」と謙遜しなければいけない人たちが自ら胸を張って「写真
家」「写真作家」と称してしまったところに,滑稽があるのですが,鉄道趣味
図書専門業界の外の写真業界や出版がそれを助長してしまった感があります.
それが今日では秒間何コマという連写ができ,高感度カラー・フィルムの粒状
性や色バランスが飛躍的に進歩し,さらにはアマチュアでさえ画像補正が自宅
でできるデジタル時代になってしまったのです.そこへ持ってきて,この不況
で,1ページや1カットに気前よく何万円の後半というようなギャラを出して
くれるような週刊誌などほとんどない.所詮,日本の「プロ鉄道写真家」とい
うのは高度成長からバブル期のあだ花だったのかな,と最近では感じていま
す.

結局,日本においては鉄道写真の位置というのは鉄道趣味誌以外では子供の絵
本か文房具程度の需要しかなく,その程度の需要に大勢の“プロ”が殺到して
いるという,荒涼とした風景しかできなかった,ということです.数の限られ
たクライアントに群がって,喰わんがためには,クライアントに受けそうな写
真を撮るようになる.しかも,そのクライアントに芸術的観念が無い,となれ
ばプロが撮る鉄道写真の質も当然高くなっていかないどころか,類型的で低質
な,「順光線で列車の顔が大きく写っていてピントがあっている」というだけ
の画が「一番いい写真」ということになってしまって,背景への頓着とか詩性
の表現などはきれいさっぱりうち捨てられてしまったのです.それが証拠に,
彼らの何人かが少年カメラ雑誌などに書いた「鉄道写真の撮り方」の中にはひ
とつとして,「背景や前景を含めた構図の組立方」とか,もっと簡単な「画の
重心」ということにさえ触れたものがありません.一言でいえば小手先のこと
しか書いていない.それはつまり彼ら自身が,いかに小手先でしか撮っていな
いか,というのを如実に物語っているのです.

これは日本の商業主義の一番悪いところですが,ブームを起こして,なんでも
即席ですべてがパーフェクトに上達できるような錯覚を起こさせて商品を買わ
せ,ブームの旬がすぎたとみるや,あとは散らかしたまま去っていってしま
う.

ものを作り出す=創作,という作業はそんな底の浅いものでもないし,即席で
すべてを極められるものでもありません.鉄道写真ブームの潮が引いたあと,
最近では鉄道模型が狙われている感がありますね.専門誌にもそういう意識か
らしか鉄道模型を見ていないものさえあります.そういう雑誌を眺めると,鉄
道模型が突然,何か大変チープなものに見えてきて困ります.

そうした,チープと目新しさを完全に誤解している編集者でも,簡単に胸を
張ってしまう「プロ鉄道写真家」でも,どうして「鉄道趣味」をチープなもの
にしてしまうか,といえば,自分自身の基礎勉強がしっかりしていない,本当
の表面だけを舐めて,ベテランになった気でいる,というところに原因がある
ように思います.自分の,写真なり,模型なり,芸術なり,文化なりに対する
視点が育っていない内にプロとしてちやほやされてしまう恐ろしさですね.そ
こから「当面食えればそれでいいんだ」という手荒さが出てくるわけです.

比較することが元より無理なのでしょうが,米国鉄道写真界きっての有名写真
家であるリチャード・シュタインハイマー氏のことを思います.その作品には
独特の陰翳と華やぎがあります.彼は相変わらず独特の味を持つ作品を発表し
続けていると共に,これも写真家である夫人とともに西部各地と鉄道の歴史的
な関わりをテーマにスライドを使った講演を博物館などの求めに応じてやって
います.そうした講演をやれる,ということは,それだけの基礎勉強なり研究
なりを積んでいる,ということです.それだけの骨盤を据えて撮った写真だか
ら迫力,というより,そこから響いてくる力があるのでしょう.

こちらの骨盤に響いてくるような鉄道写真はむしろアマチュアによって生み出
されている,という現実は日本においても間違いないでしょう.西尾克三郎氏
は仏像写真で有名な写真家の高弟だった人から写真の手ほどきを受けています
し,臼井茂信氏は少年時代からの車輛史探求心が研究させた膨大な知識のうえ
で機関車美を見ていました.高橋弘氏は父君の代からの写真館で京都国立博物
館の扱う芸術品を撮影する手伝いなどしながら育たれたということですから国
宝級の名品の構図が基礎データとして知らず知らずの内に入力されていった
のでしょう.

創作という作業をおこなう人間の頭脳というのは,ものすごいスーパー・コン
ピューターです.一瞬のキー・ワードでたちどころにそれまでの人生経験で蓄
積した膨大な情報を検索して,そこから「何が美か」という答えをはじき出し
てくるのです.われわれはファインダーを覗きながら,あるいは模型店で次な
るテーマを物色し,工作台に向かって作業を進めるとき,つねにこのスー
パー・コンピューターで演算してしているわけです.しかし,このスーパー・
コンピューターも,入力しているデーターが安っぽいもの,低質なものばかり
だと,出してくる答えもおのずと浅薄なものにしかならないのです.質の高い
ものを見る習慣というのは,だから大切なのです.

たとえば鉄道写真の質を見定めるのはよい方法があるのです.有名画家,モネ
とか北斎とか,の作品の図録や複製画とならべて見比べるのです.西尾克三郎
氏の形式写真はそれでもびくともしませんが,いくら奇をてらったり,小手先
鮮やかに見せたりしても,腰のしっかりしていない写真はたちまち印象がうす
れてしまいます.それが,構図,構成力,というものなのです.

よく基本を無視した,むちゃくちゃな画を「ピカソ的」と表現する人がありま
すが,本当のピカソの構成力の骨太さというのはものすごいものがあります.
1972年に再度01を写しにドイツへ行った折り,ミュンヘンの美術館で偶然,ピ
カソの若い頃の木炭や鉛筆デッサンのコレクションを見ましたが,その線の確
かさはゾクゾクするほどでした.その基礎の上に,つまり,周到な演算の上
に,あの美世界は成り立っているのです.東京周辺でピカソをじっくり見るこ
とができる場所としては「箱根彫刻の森美術館」の中に別館として「ピカソ
館」があります.陶芸を中心としたいいコレクションが並んでいて,画面構成
力とは何か,というのを教えてくれます.箱根登山を写しにいらしたら,是非
そちらも見てこられることをお勧めします.

今週は家内と上野の国立博物館に「雪舟展」を見に行く約束をしています. 

☆――――――――――――――――――――
 小型車輛への想い  平野 聰
――――――――――――――――――――☆

大して実物の鉄道に精通していない私は,模型の選り好みもその形から入るタ
イプです.なので実車の動向といった,いわゆる「鉄ネタ」には全くうといの
ですが…でも名鉄谷汲線のように,渋い車輛が素晴らしいロケーションで走っ
てるところがあれば,一般の実車ファン諸氏のように血が騒ぎますね.
 じゃあどういう「形」の車輛に好みが行くんだ,と言われますと,まあ人間
の好みなんて主観的なものですから,自分でも良く分からないのですが… 一つ
にはカワイイ車輛─マッチ箱みたいな客車や凸電など─というのがあります.
やはり根がビンボーだからでしょうか? 特に16番サイズの模型となると,国鉄
型車輛などには全然興味が沸かず,もっぱら小私鉄の電車やB凸ばかり集めてい
ます.単純に安上がり,ってだけか?
 もう一つは文字通り「面白い」形の車輛です.特にかつてニューヨーク−シ
カゴのメインルートを中心に,北米東部に君臨したペンシルバニア鉄道には,
かの有名なデザイナー,ローウィ氏によるロケットみたいな流線形機関車や,
固定台枠の巨大蒸機など,「本気か?」と思わせるほどに極端なデザインの車
輛があって魅せられます.もちろんこうした車輛達を実際に見たわけではない
のですが,オトギ話の世界から出てきたような列車を,実際に形として手に
取ったり眺めたりできるのは,まさに模型の面白さといえるでしょう.
 さて4月号で谷汲線のモ750も無事に完成し,次なるネタは何で行こうか,と
物色していたところに,もう一つの私の興味の対象であるアメリカ型ナロー
(HOn3)で発売された面白そうなキットのサンプルが編集部に届いたのです.
 そもそも私とHOn3の馴れ初めというのも少々ヒネクレていますので,ここに
ウダウダと書いてしまいましょう.上にも書いたように,名実ともにビンボー
な私は大して値嵩の張らない小型車輛ばっかり集めていたのですが,ある時
「とれいん」のバックナンバーで,フライング・ズー社が杉山模型で作ったB凸
電機,「GE16t」というHO製品を発見し,そのいかにもGE電機らしい端正な顔立
ちと,ちんちくりんな車体に大きなポールを振りかざしたユニークなスタイル
に一目惚れしてしまったのでした.その後しばらくの間,何とかしてそのモケ
イが手に入らないか,とあちこち探したところ,日暮里の某模型店で遂にそれ
を発見!ところがそこにあったのは16.5mmのHOゲージではなく,同時に作られ
たHOn3=(10.5mm)ゲージの,ナローバージョンの製品だったのです.しかし
そのチンチクリンB凸に惚れ込んでいた私は後先構わずその10.5mmの機関車を
買ってしまいました.買った以上は走らせてやらねば可愛そう… と戸板に
10.5mm&16.5mmデュアル・ゲージの線路を敷き詰めたり,牽かせるものがなけ
れば,と貨車を買ったり,相棒が居なくてはさびしい,と杉山模型の10.5mm
ゲージ製品を集めたり… と思えばまったく「GE16t」の奴に対する偏愛から,
このゲージにハマってしまったのでした.
 普通HOn3と言えば,殆どリオ・グランデ・ナロー物や,シェイやハイスラー
蒸機,ログ・カーで有名な森林鉄道,ウエストサイド・ランバーなどに手を出
すのでしょうが,とりわけアメリカ型ナローの代表格とも言える「リオグラン
デ」物には,私は全く手を出しませんでした.それは何か底知れぬ奥深さがあ
るような,ハマったら抜けられないような気がしたからです. ところが先日
ふとした偶然で機関車を一台手に入れてしまったのです.となると,やはり牽
かせるものが欲しくなるのは人情… しかしはまったらやめられないような気が
… と,追い打ちをかけるが如く,新額堂から新製品のサンプルが届いたので
す.昔からナロー製品を得意としているPSC社の,プラと真鍮ロストによるキッ
ト,リオグランデ・ウェスタンの小型カブースです.
 6月号のとれいん「新車登場」でも取り上げておりますが,価格も手ごろ,組
み立てもそう複雑そうではなく,しかも実物に合わせて4バージョンも一挙に製
品化したとあってこれは面白そう… とすっかりハマりそうな予感.その公
衆便所(喩えが悪すぎる!?)みたいなカワイイ大きさは,私の好みにぴった
りです.
 というわけで,また次の号の「とれいん」でこのキットを採り上げたいと
思っております.その時に手に入れた機関車もいっしょに塗り上げて記事に出
来れば… それまで何の機関車を手に入れたかはヒミツにしておきましょう.ど
うぞ御期待下さい.


―――――――――――――とれいんニュース――――――――――――――
■とれいん6月号■
 メインコンテンツ

●3つの新連載スタート● 

1)Nゲージ旧型客車 大島仁知
 Nゲージによる旧型客車の軽加工,ヴァリエーション.第1回目はMODEMO製の
 オロ36を使い,オロ40,オロフ33に改造する方法を難易度別で紹介します.

2)電車は踊る 花井 計
 Vol.7の「めるとれ」でも執筆を担当した花井くんによる欧州の鉄道の探訪
 記.日本の鉄道ではまず見られない,怪しいもの,ゲテモノにスポットを当
 て,珍しい構造の駅や車輛などをご紹介していきます.

3)ワキポン 脇 雅恵 (不定期連載)
 実は駅スタンプ収集が趣味だった“わきボン”がお送りする収集旅行記.駅
 スタンプを求めて旅立ったレールの先にはどんな風景が待ち受けているでしょ
 う……
 
●KATOキハ82 改造 吉田健太郎
先日発売されたばかりのKATOのキハ82.
本来の製品の構造を崩さずに,狭窓の900番代への改造を試みました.

●コアレスモーター換装
低速,強力で安定した走行を求めてあなたの模型もコアレス・モーターへリパ
ワリングしてみませんか? 先月に続き,今月は「リパワリングの実際」と題
して,原寸大のコアレス・モーター/関連部品図鑑を紹介.またいくつかの模型
をリパワリングし,走行性を確かめます.

●鉄模連ショウ2002 in OSAKA
今まで東京で毎年開催されてきた鉄模連シヨウ.この春ついに大阪で“引越公
開”されました.関西のメーカー模型店が一同に会し,大盛況だった2日間の様
子をお届けします.

5月21日発売  1,400円(税込)

―――――――――――とれいんギャラリーニュース―――――――――――
とれいんギャラリー ブラスモデル新入荷

○OMI ユニオン・パシフィック鉄道 エクスカージョン・カー 寝台車4車種入荷!
先にビジネスカーを御紹介したOMI社のUP客車シリーズに,現在動態保存列車に
使われている寝台車4車種が登場です.
 カーネームが“Powder River”“Omaha”“Portola”“Green River”の4
種.いずれもユニオン・パシフィックゆかりの地名が付けられています.窓割
りや屋上アンテナなどのディテールも4輛それぞれに個性的.もちろんフル・イ
ンテリア,室内灯付きと,前回同様見事な仕上がりの製品です.

○レイルワークス GM「エアロトレイン」発売
ゼネラル・モーターズ(GM)社が1950年代に試作した流線形超軽量列車,「エ
アロトレイン」がレイルワークス社から製品化されました.
 その空想科学小説を思わせる印象的な前頭部や,タルゴ状断面の車体を忠実
に再現.またフル・インテリア,ライト・室内灯付きとフル装備の製品です.
入荷したのはGMのデモンストレーター編成(基本4輛セット)と増結コーチ単品
ですが,ディカール貼り付けによりペンシルヴァニア鉄道やNYC,UP貸与バー
ジョンにすることも可能.流線形ファンには是非おすすめの逸品です.6月号と
れいん「新車登場」でも紹介しております.

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「めるとれ」 発行:月刊「とれいん」めるとれ編集部

ご愛読ありがとうございました.このメールマガジンに関するご意見・ご感想
は goiken@eriei.co.jp までお願いいたします.なお,全てのご質問にはお
返事出来ないこともございますので,予めご了承下さいませ.
 また,バックナンバーをご希望の方はタイトルに「バックナンバー希望」と
お書きの上,merutore@eriei.co.jp 宛に送信してください.その際ご希望の
Vol.をお書きください.
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              めるとれ Vol.9
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いよいよ日本列島も一挙に梅雨入り.あじさいの色もぐんと冴えてきました.
みなさまお変わりございませんか.
 折しも今はワールドカップ開催中.優勝候補のフランスやアルゼンチンがま
さかの敗退と波瀾の展開ですが,日本中老いも若きもにわかサッカーファンと
なって観戦や売れ残りチケットの入手に狂奔.わたしは普段サッカーは興味が
ありませんが,この時期サッカーを見ないとなんだか非国民になりそうなの
で,ちらちらテレビを横目で見たりしています.先ほどの対チュニジア戦.さ
すがにいつも静かな編集部もラジオをかけながら仕事をしておりました.そし
てついに決勝トーナメントに出場決定!!! 日本おめでとう! 日本チャ
チャチャ!
 さあ それでは今月のとれいん編集部もこの盛り上がりに負けないくらい熱
〜い模型談義を繰り広げたいと思います. (めるとれ編集長:脇 雅恵)

☆━━━━━━━━━━━━━━━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━
 不満だらけのブラス製品       南口康弘
 僕と模型と小田急と         汲田純一
 とれいんニュース  
 とれいんギャラリーニュース         
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆

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 不満だらけのブラス製品    南口康弘
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私は中古の鉄道模型を購入するのが好きです.古めの模型が好きな人達はカワ
イ・つぼみ・鉄道模型社……etc.この辺りの製品が好きなのでしょうが,私も
例外ではありません.ただ入手しにくい,いわゆるレア物が欲しいという願望
はあまり強くないためか,それほど多くの種類を持っているわけではありませ
ん.
 ですから市場でだぶり気味のED70(カツミ製)やED14(カワイ製)などは,
安いのを見掛けるとつい買ってしまいます.逆にいくらレア物でも数万もして
しまうとお金を払う気にはなれません.ケチなのかもしれませんね.
 でも同じ様な傾向の趣味人は増えているようです.これは安い模型を気軽に
楽しみたいという事もあるようですが,同時に現行製品に対する不満もあるよ
うです.その不満は大きく価格面と品質面に分かれるようです.

●ブラス模型の価格上昇が止まらない
これは20年以上も前から言われ続けている事で,何を今更といわれそうです.
しかし,たった10年前の価格帯から考えても,ブラス製品の平均価格は着実に
上昇し続けています.これに対し,今までは人件費の上昇という言い訳も通用
したようですが,もう何年も前から日本人全体の給料が下がり続けている現状
で,その言い分は苦しいですね.高コストを嫌って,韓国で生産している模型
もありますが,どこが割安なんだろう?と思える模型も多い.不満は私もよく
分かります.ただ,語弊のないように言っておきますが,バブル崩壊以降,価
格上昇が止まったとおぼしきメーカーも幾らかあります.以上はあくまで一般
論です.
 他にも価格上昇の一因に1ロットで生産される模型の数が減ったこともある
でしょう.これは固定費の比率が上昇するためです.そして意外に知られてい
ませんが,長期不況と工員の高齢化で下請の町工場が閉鎖されたことも挙げら
れます.これにより部品が調達しにくくなっているのです.下請けが選べなく
なっていることもあります.「デフレ時代が続けば,品物の価格が下がって良
いではないか」という人もいますが,町工場に行政が何ら救いの手を差し伸べ
なかったため,少ないパーツを臨機応変に作ってくれる工場をみすみす潰して
しまい,結局は品質の低下と価格の上昇を生んでしまったかもしれません.

●価格に見合った模型を作ってくれない
「価格上昇は仕方がないとしても,それに見合う模型を作ってくれ」という不
満もよく耳にします.値段は一流なのに,製品が二流,もしくはそれ以下.安
易にロストワックスを使うが,車輛の特徴を表す大事な部分でさえ,やり直し
もせず作り,まったく似てない模型が仕上がる.また使っているパーツや,組
み上げの手間は掛かっていても,全く実車と異なるディテールで作られてしま
う.こういう不満が多いですね.
 他にも「ディテールは立派だが,直線しか走らない」という模型もあるよう
です.多くの人は走らせない(これも悲しいですが)ようで,それ自体に気付
かない場合も多いのでしょうが,たまに運転の機会に恵まれて走らせてみると
ポイントやカーブですぐ脱線,これではせっかくの楽しい休日が台無しです.

では,昔の模型ならどうなのでしょう?昔は良かったのでしょうか?確かに良
かった面もあります.各メーカーのロングセラー(いわゆる定番)商品は走り
ました.こういう製品は概して安く,数も多く生産されていたので,走らなけ
ればすぐにバレます.外観はそれなりですけど.
 しかし,今の製品よりは間違いなく,ディテールは少ないし,消費電流は多
いし,多くの場合塗装が雑だし,物によってはダイキャストが割れるし,今の
平均的なブラス趣味人にとって納得のいく物ではありません.ユーザーもそん
な物は許せないのです.また,許せる人がいても,その人達だけでは業界は食
えません.ですから,すべてメーカーのせいとはいえないでしょう.結局,
スーパーディテールに拘るユーザーが多いことも原因となっているのです.こ
の場合,ユーザーが取る方法は色々考えられますが,現実的な線で考えると.

1.良い製品を作ってもらうように,メーカーに要求する.
2.最近,種類も豊富になったプラ製品を楽しむ.そしてブラスは買わない.
3.古い模型でも構わない人は,古物を買う.
4.車輛単体に頼らず,レイアウトやウェザリングなど違う方面へ目を向ける.

ぱっと思いついたのは以上ですね.どれも現実的です.1.ですが,メーカー
に色々要求を出し続ければ,メーカーも動いてくれるかもしれません.特に
メーカーが実際と異なる時代考証やディテールを付けてくる場合,手持ちの資
料を提供することです.無論,向こうが断れば無理強いはできません.ただ,
漫然と待っていても一向に改善する気配がない場合はチャレンジする価値はあ
ります.

これはメールマガジンなので,これ以上長くは書けません.ここら辺で止めて
おきますが,結局,ユーザーができることはメーカーに出来る限り,要望を出
す.もしくは気に入らなければ買わない.このどちらかでしょう.ま,自分が
メーカーになるという手段もありますが,メーカーになったら,同じ穴のムジ
ナになったというパターンも少なくありません.外野で見ているほど,この業
界も甘くないようです.ただユーザーもいよいよ積極的に動くべきではないで
しょうか.

☆――――――――――――――――――――
 僕と模型と小田急と   汲田純一
――――――――――――――――――――☆
はじめまして.とれいん編集部でアルバイトをしております汲田純一です.編
集部でのアルバイトを始めて今年で3年目となります.模型の新製品を紹介する
「新車登場」欄の中でも,主にNゲージの製品の紹介を担当しております.どう
ぞよろしくお願いします.

 僕の祖父は国鉄マンだったこともあり,どうやら生まれた時から鉄道には縁
があったようです.そして物心がついた時には手元になぜかNゲージがあったこ
とを考えると,僕がこの趣味にのめりこんでしまったのも当然の結果と言える
でしょうね…….ちなみに最初に買って貰った模型というのはトミックスの箱
根登山・ベルニナ号でしたが,当時3歳だった僕はすぐにパンタグタフを壊して
しまったとか….

 さて,小学生の頃の少ないお小遣いではNゲージを買うのは大変なことでし
た.しかも家には線路すら無く,ベルニナ号は箱の中で眠ったままだったので
す.しかし小学校4,5年の頃にようやく,お年玉をかき集めて線路とパワー
パックを購入!めでたくベルニナ号も動き始めました.その後はどうにか少し
ずつ車輛も増えていったのですが,さらにディープな世界に引きずり込まれて
いくキッカケとなったのは中学・高校の時でした.

 小田急沿線で育った僕にとって,ずっと見慣れてきた小田急の車輛には特別
な思い入れがあります.したがって「小田急の模型が欲しい」と思うのは当然
のことと言えるでしょう.もちろんロマンスカーの模型も欲しいと思っていま
したが,それ以上に通勤車が欲しいという思いの方が強かったのです.しか
し,通勤車はグリーンマックスのキットを組み立てるほか無く,その自信もな
くずっとためらっていたのです.
 中学生の時にグリーンマックスから1800形が発売されたのですが,ボディー
が一体成型となっているので「これならできるかも?」と思いキットを購入,
組み立て初挑戦となったわけです.「組み立て」といっても車体はカタチに
なっているので基本的には塗装するだけでしたが,最初から上手くいくわけも
なく,見事に(?)ぼってりとした仕上がりとなってしまいました(泣).
 後にもう1セット(4輛)購入して再チャレンジしましたが,素組みしただけ
では完成品と比べてどうしても見劣りしてしまいます.特にヘッドライトが光
らない,というのが気になってしまったのです.そこで,「光らせるのは無理
だとしてもせめてレンズを入れればサマになる」と思い,パーツを買える模型
店を探しました.僕の通っていた学校(中学・高校一貫)は新大久保にあった
のですが,たまたま近くにタヴァサホビーハウスを見つけたのです.ちなみ
に,行ったことのある方ならご存じだと思いますが,Nゲージのパーツならタ
ヴァサに行けば大概のものが揃います.
 ここで完全に運命が決まったようなものでした.いろいろな細かいパーツや
材料が売られているのを目の前にして,「やる気」が出てしまったのです.そ
の分,肝心の勉強は「やる気」が空回りして1年間浪人する羽目になってしまい
ましたけど…….

 自他ともに認める編集部一の小田急ファンである僕としては,やはり模型製
作は小田急の車輛が多く,今は新3000形(クロスポイント製品,先月号新車登
場でも紹介)を製作中です.
 ちなみにこの3000形,今の小田急の通勤車の中ではかなりの「変わり者」で
す.1.前面に貫通扉が無い,2.車体にスソ絞りが無い,3.集中式クー
ラーを搭載している,4.新製時からシングルアームパンタを搭載している…
…など,特徴を書き出してみればキリがありません.しかし,車体から自作す
るのであればともかく,製品となった以上そういった点はあまり問題になりま
せん.製品のままで実車と異なるのはせいぜい床下機器ぐらいなので,昨年11
月号の本誌・Modelers File欄を参考に並べ換えれば,実車を忠実に再現できま
す.
 むしろ製作の際に問題となるのは塗装なのです.実車では車体全体がツヤ消
し仕上げになっていますが,ドア周りだけがギラギラと光っており,しかもそ
の部分は帯が途切れているのです.帯については製品に付属のステッカーを使
用すれば解決できますが,ドア周りとそれ以外の部分でのステンレスの質感の
差をどう再現するか,それを解決する良いアイデアは思いついていません.
 そうしてもたついている間に梅雨入りが発表されてしまいました.塗装には
湿気が大敵なので,当分塗装できそうにありません.どうやって塗装するか,
梅雨が明けるまでの間の課題となりそうですね.

 ちなみに,先述の1800形のほかには,2600形×6輛,1000形×4輛,2000形×
8輛と,今までにどうにか3編成を完成させています.3000形が完成したら,そ
れらと合わせて誌上でお目にかけられれば幸いです.どうぞ,その時をお楽し
みに.

―――――――――――――とれいんニュース――――――――――――――
■とれいん7月号■
 メインコンテンツ

●MODELERS FILE 超低床車花盛り!
このところ全国に相次いで超低床路面電車が登場しました.アルナ工機の“リ
トルダンサー”構想をもとに開発された土佐電鉄100形 伊予鉄道2100形 鹿児
島市交通局1000形 函館市交通局8100形に加え,新潟鉄工+ボンバルディアに
よって出来上がった岡山電軌9200形を図面と細部写真で詳しくご紹介します.

●トレインフェスタ(5月18・19日)in グランシップ&
 第41回静岡ホビーショウ(5月16〜19)in ツインメッセ静岡
参加クラブ数は昨年より増えて29,入場者は3万7千人を越え大いに盛り上がっ
た大合同運転会「トレインフェスタ」と,同じく静岡でおこなわれた第41回
「静岡ホビーショウ」の模様をお送りします.こちらは各出典メーカーの目玉
商品をレポートします.

●TT-9 Project製 C62+43系客車を組む(前編) 松井大和
すでにご案内のように,この製品はTT9ゲージ初の作品です.TT9とは,1/120・
9mmゲージで,狭軌国鉄車輛の「ファイン・スケール」を表現するために,いの
うえ・こーいち氏が立ち上げた規格です.部品の製作をすべて国内でまかなう
など,いろいろ話題の多い製品です.そのキット製作のコツをベテラン松井大
和がお見せいたしましょう.

6月21日発売  1,400円(税込)

――――別冊のご案内――――
■とれいん8月増刊「蒸機の時代」No.8■

蒸機ファンの皆様お待たせいたしました.季刊写真集「蒸機の時代」No.8が
6/21発売です.今回も弊社ならではの強力ラインナップを満載しております.
No.1〜No.7も好評発売中です.どうぞ全巻そろえてご覧下さい.

第8号の主な内容
 駒ヶ岳山麓と噴火湾に沿って〜D52と共に
 山陰海岸を行く
 オランダの保存鉄道
 山陽本線のC62とC59
 国鉄最後の煙の舞台,夕張線
 山陽路のC55
 機関区情景
 武蔵野を走る9600
 タンクロコC12
 甲府盆地のD51
 日鉄羽鶴鉱業所のロコ達
 インドネシアの蒸機たち

6月21発売 本体価格 3,670円(税込)

―――――――――――とれいんギャラリーニュース―――――――――――

●ジェネシス・シリーズ Fユニットディーゼル 続々入荷!
プラスティックと金属パーツの融合による素晴らしい細密度,各鉄道ごとの鮮
やかな塗装からバリエーションごとの細かな作り分けなど,高い評価を頂いて
いる“ジェネシス”のFディーゼル.只今品薄で御迷惑をおかけしております
が,次回は7月下旬に,UP・CB&Q・サンタ・フェ(F3ウォーボネット塗装)ほか
既入荷ロードネーム(6月号新車登場を御覧下さい)の番号違いバージョンが入
荷いたします.サンタ・フェやCB&Qは,A+Bユニットが番号違いで3種類ずつ用
意されておりますので,多重連も思いのまま.どうぞ御期待下さい.価格はA+
Bユニットが1セット28,000円(税別).御予約も受け付けております.

ブラスモデル新入荷
●チャレンジャー・インポーツ新製品 GN重鋼製郵便・荷物車各種
鉄道黄金時代の名車を素晴らしいHOモデルで次々に製品化するチャレン
ジャー・インポーツの新製品.グレート・ノーザン鉄道(GN)の蒸機時代末期に
使用された郵便車・荷物車が各種入荷いたしました.全てヘビー・ウェイトの
重厚感溢れるスタイルで,車種は往年の「エンパイア・ビルダー」に使われた
ものから,寝台車を荷物車に改造したものまで様々.旧客ファンのみならず,
お手持ちの天賞堂製品などグレート・ノーザン蒸機のパートナーとしてもお薦
めです.詳細は20日発売のとれいん「新車登場」欄を御参照下さい.

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「めるとれ」 発行:月刊「とれいん」めるとれ編集部

ご愛読ありがとうございました.このメールマガジンに関するご意見・ご感想
は goiken@eriei.co.jp までお願いいたします.なお,全てのご質問にはお
返事出来ないこともございますので,予めご了承下さいませ.
 また,バックナンバーをご希望の方はタイトルに「バックナンバー希望」と
お書きの上,merutore@eriei.co.jp 宛に送信してください.その際ご希望の
Vol.をお書きください.
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              めるとれ Vol.10
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みなさまお元気ですか!今年はどうやら台風の当たり年のようですね.台風が
梅雨前線を刺激してムシムシした日が多いです.
 この我慢のできない蒸し暑さから逃れようと,一昨日は群馬県と栃木県にま
たがるわたらせ渓谷鐵道にふらっと遊びに行ってきました.あまり下調べせず
に突然行ってしまったので,走っているだろうと思っていたトロッコ列車はそ
の日,運行されておらず,足尾〜間藤の一駅間は土砂崩れでこれまた運休とさ
んざんでした.でも,国鉄足尾線の頃に作られたと思われる懐かしの駅スタン
プを押すことができたり,水沼駅に併設されている露天風呂で汗をながしたり
と有意義な一日を過ごすことができました.地元の方の話によると紅葉のころ
がオススメだそうで,今度こそトロッコ乗車もかねて,また訪れたいと思いま
した.
 7月20日からは夏の「青春18きっぷ」が利用開始になります.5回分使い切る
のは大変なときもあるのですが,夏は利用期間が長いので,毎年買っていま
す.遠くに出かけるときはつい,新幹線や飛行機に乗ってしまいがちですが,
たまには各駅停車に乗って,のんびりとその土地の香りを感じる旅に出てみて
はいかがでしょうか!          (めるとれ編集長:脇 雅恵)

☆━━━━━━━━━━━━━━━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━
 ウエスト・ウッド社の木造客車キット   平井憲太郎
 100円ショップ             西原 功
 とれいんニュース  
 とれいんギャラリーニュース         
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ウエスト・ウッド社の木造客車キット   平井憲太郎
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工作部屋の引越しで大量のキット・ストックが出てきた話を前回書きました
が,もう一回それについて…

出てきたキットで一番面白いのが,ウエスト・ウッドというアメリカの木造客
車キットです.窓枠やドアなど複雑な形をした部分にはプラスティックが使わ
れていますが,その他は木製.それも平角材を車体側面全長に渡っておき,そ
れに窓枠を接着し,さらに窓柱,幕板,腰羽目板を貼り込んで側面を構成する
という,なんともユニークな構造のキットです.購入したのはもう20年以上前
だと思いますが,さまざまな編成をアメリカから個人輸入で大量に買い込みま
した.しかし,まだ4輛ほどが完成しただけで,残り20輛近くが棚の肥やしと
なって,今回掘り出されたわけです.
 完成した4輛は今も健在で,私の模型ショーケースに飾られていますが,ラ・
ベール社のオール木製のものに比べると,ディテールがシャープで細く,しか
しプラスティック製品やブラス製品に比べると「木造」の質感があって,なか
なかすばらしい製品です.
 確かに組立にはかなりの手間がかかります.しかもこの種の零細メーカーの
製品にはありがちのことですが,肝心なところで寸法がぴったり合わず,大幅
な修正が必要になることも少なくありません.今から記憶をたどれば,完成し
た4輛は屋根がシングル・ルーフで,構造が簡単だったので破綻が少なかったの
ですが,たなざらしのグループは,ダブルルーフで,しかも屋根本体が薄く
モールドされたプラスティック.この寸法が根本的に合わなかったので,やる
気をそがれてしまったのです.

しかし,こういうユニークな構造をもった製品というのは楽しいですね.アメ
リカはわが国以上に,サイド・ビジネスの模型メーカーが多く,それぞれがア
イディアを競っているので,変わった製品が数多く登場しています.プラス
ティック板に窓を残して側面の塗装を印刷してしまい,これにソフトメタルの
妻板と木製の床,屋根板を組み合わせた通勤用2階建てスムース・サイド客車の
キット(これは以前本誌で紹介したことがあります)とか,アルミ引き抜き材
で全断面を表現したコルゲート付のステンレス客車キットなどは,いかにもア
マチュアの発想が生きていますね.
 あの大手ウォルサー社でさえ,廉価なヘビーウェイト客車キットとして,ブ
リキ板をプレスした側板に,木製の床と屋根板を組み合わせたキット(後に屋
根はプラスティックになりましたが)を発売していたことがあります.

いま日本でも,いわゆる「ガレージ・キット」メーカーが大活躍中です.彼ら
の,既成の模型の構造にとらわれない,ユニークな製品を期待したいと思いま
す.

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100円ショップ   西原 功
――――――――――――――――――☆

家のすぐ近くに100円ショップの最大手である“ダイソー”が進出してきまし
た.今では首都圏にも多くの店舗がありますし,関西によく行くので,東京進
出前から存在は知っていたのですが,こんな片田舎にまで出店するのですか
ら,もうコンビニ並みです.皆さんもよくご存じでしょうから,改めてこんな
ことを書くのは気恥ずかしいものがありますが,とにかく品揃えの凄さには圧
倒されます.日用品はほとんどカバーしているといっていいでしょう.もっと
大きな店舗では食料品を置いているところもありました.私たちにとって身近
な存在なのは工具でしょう.もちろん,本格的なものには及ぶべくもありませ
んが,精度は必要にして充分で,鉄道模型の工作の基本となる工具はあらかた
揃います.なかったのはピンバイスぐらいでした.驚いたのは檜の角材や丸棒
まで置かれていたことで,おそらく夏休みの工作の需要を見越しているので
しょうが,もはやペーパー車体くらいは,100円ショップの商品だけで賄えそう
です.実際,7月号の記事には「材料のほとんどを100円ショップで買った」と
いうストラクチャーがありましたね.この他にも,収納用品のコーナーには
パーツ入れに好適な仕切付きのケースが多種並べられており,あまり目的も考
えずにまとめ買いしてしまうこともしばしばです.感心なのは,これらのほと
んどが自社開発のオリジナルであるということで,あまりにハマっていると,
ダイソーの中に模型をやっている人がいるのではないかと思ってしまうほどで
す.
 こういった実用品ばかりではなく,趣味に走った商品が多いのもダイソーの
いいところです.可愛らしい雑貨も多く,一昔前,「カントリー調」がブーム
になった頃は,似たような商品が大体5倍くらいの値段で売られていたのですか
ら,女性の評判がよいのも頷けます.もっと極端な趣味もあり,特に“ザ・民
芸”のコーナーは僕のイチ押しです.その名のとおり民芸調のものを扱ってい
るのですが,ちょっとズレてるんですね.縁起物の人形がこれでもかと大量に
並んでいるのですが,招き猫は可愛いし,一般的な人気もありますからまだい
いとして,お福さんやよくわからん中国人の子供まであるのは,感心するべき
なのか呆れてもいいのか,悩むところです.これらはまったく実用性のない,
単純な飾り物です.だからこそ質感を楽しむのが本来の民芸ではないかと思う
のですが,ここの商品は皆,陶器や木彫りに見せかけたレジン製なのです.こ
のギャップは一種のエクスタシーです.だって置かれている数が尋常じゃない
んですから.夢に出てきそうです.
 「必要なくして生まれてくる品物はない」というのが僕の信条ですから,実
際に買わないまでも,なんでこの商品は作られたのだろう? また,どんな人
が買うのだろう? などといちいち考えてしまいます.いつの日にかこれが
「楽しい100円ショップの遊び方」になってしまい,気がつけば小一時間がアッ
という間に過ぎていたりします.前述のようにこれらはオリジナル商品です.
ここでしか買えないという値打ちはありますが,逆に他では売れないというこ
とでもあり,万が一売れ残ったらどうするのだろうと,いらぬ心配もしてしま
います.お客はたくさんいるのに,この1時間で手に取ったのが僕だけという様
子でしたから.
 しかし,入れ替わりの激しい商品の中にあっても,消え去る気配がありませ
んから,需要はあるのでしょう.こんなところで趣味の本質を見た気もしま
す.つまり私たちの模型も,広い世の中では似たような存在なのだろうと.も
ちろん,鉄道模型には形式があり,目的もハッキリしていますから,お福さん
ほど曖昧な存在ではありませんが,逆にいえばもっと限定された世界なわけで
す.そんな狭い範囲でさえ,「こんなもの,誰が買うんだ?」などと評されて
しまう製品がありますが,それこそ大きなお世話であって,趣味者である私た
ちがもっと前向きに評価しなければ,世に受け入れられるはずがありません.
身近に買った人がいれば見せてもらったり,感想を求めてもいいし,現物に接
する機会がなくても,需要を想像するくらいのことがあってもいいでしょう.
とかく雑誌の製品紹介は甘口だと批判されますが,それはメーカー寄りなので
はなくて,欲しい人への配慮なのです.少なくとも僕はそういう見地に立って
書いています.これだけ多様化しているのですから,個人的な趣味だけで考え
たら,もの凄く狭小な意見になってしまうだろうし,ともすれば全否定にもな
りかねません.そんなことをしていたら,どんどん趣味が楽しくないものに
なってしまうでしょう.それでは,僕はお福さんの存在意義についてもう少し
考えてみたいので,今回はこのへんで…….

―――――――――――――とれいんニュース――――――――――――――
■とれいん8月号■
主な内容

●実物9600と大レイアウト
福岡県直方市に事務局を置く“汽車倶楽部”は鉄道愛好家が集まるボランティ
ア団体で,鉄道文化を広く一般の人々に広める活動を日々行っています.この
クラブの活動により見事当時のままの姿に復活をとげた59647号機の姿と,会員
により製作されたHO巨大レイアウトを取材しました.

●メッキボディの東急8000系 岩崎 有
銀色塗料を塗ってステンレス車体を表現している模型に納得が行かなかった岩
崎さんは,ステンレスの質感を追求するため,完成品の塗装を剥がして,メッ
キにチャレンジ.東急8000系8輛が仕上がりました.

●三線式零番振興会 ─みんなの原点「お座敷運転」を楽しむ
三線式Oゲージ愛好家が集まる「三線式零番振興会」は結成されたばかりの新し
いクラブです.皆が持ち寄ったご自慢の新作や懐かしのコレクションをご紹介
します.

●Kadee連結器にまた新種登場!
一昨年の暮れにヘッドを小型化したHO用カプラーNo.58を発売し,話題を呼んだ
ケーディー社から,今度はカプラーポケット幅の小さくなったNo.78が発売され
ました.新車登場欄で速報をお知らせします.

7月19日発売  1,400円(税込)

―――――――――――とれいんギャラリーニュース―――――――――――
●ジェネシス Fユニットディーゼル入荷しました
優れたプロポーションと各鉄道ごとの細かなバージョン造り分け,リーズナブ
ルな価格がご好評の“ジェネシス”シリーズFディーゼル.今月はサンタ・フェ
(青/黄塗装),ニューヨーク・セントラル,サザン・パシフィック,ユニオ
ン・パシフィック,CB&Q,ペンシルヴァニア鉄道の各ロードネームが,A+Bユ
ニットの2輛セットで入荷しました.
 この他Aユニット単品ではUP,サンタ・フェ(赤/銀ウォーボネット色)がご
ざいます.価格はA+Bユニットが28,000円,A単品が16,000円(税別)です.お
探しのロード・ネームがございましたらお早めにどうぞ.

新入荷ブラスモデル
●オーヴァーランド・モデルズ UP DD40X動態保存仕様…ユニオン・パシ
フィック(UP)の車輛を得意とするオーヴァーランド・モデルズ(OMI)社の新
製品.世界最強の機関車にこだわったUPの,巨人機の歴史の最後を飾った
DD40Xが久々の生産です.今回の製品は唯一動態保存されている実車,#6936の
最新の姿をプロトタイプとしており,ノーズ部分のウイングヘラルド,機械室
上部の稲妻状に曲がった黄色/グレーの塗り分け等を忠実に再現しています.
木箱入り豪華仕様の特別企画品です.

●OMI UPエクスカージョン客車 ビジネス・カー/レクリエーション・カー…
OMIのUP動態保存客車シリーズ.バゲッジ(荷物車)改造のレクリエーション・
カー,ライトウェイト座席車改造のビジネス・カーの2種が発売です.それぞれ
カー・ネームは「Pony Express」「Feather River」とUPゆかりの愛称が付けら
れた車輛です.ビジネスカーはインテリア付きでライト類は全て点燈します.

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「めるとれ」 発行:月刊「とれいん」めるとれ編集部

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